ヤンキース優勝!
今週は違うテーマをブログに掲載するはずが、ヤンキースがワールド・シリーズで優勝したとなれば話は別です。
「アムトラック・シリーズ」とこちらで呼ばれる今回の対戦相手フィリーズとの試合は、毎回何らかのドラマがあり、夜中12時を過ぎる試合も多くて見応えのあるシリーズでした。
ニューヨークにはプロ・スポーツのチームが9つあるとされ、その中でヤンキースは帝王の如く、実力・人気ともダントツの高さを誇っています。今のこの時期、アメフトのジャイアンツがかろうじて活躍しているものの、やはり今の話題の中心はヤンキースです。私もそうですがこの時期だけのにわかファンも増加中です。我が家のコンシエルジュも熱狂的なMETSファンでペナントレース中はヤンキースをこきおろすのが趣味なのに、今回ばかりはちょっと事情が違うみたいですね。
9年ぶりのワールド・シリーズ進出だし、最近は暗いニュースが多かったからこそ、街全体も高揚し空気感さえ違います。マンハッタンなど大都会では道行く人々も足早に他人には関心がないものですが、このシリーズ中はヤンキース・グッズを着用していると「あと一勝だね」とか「相手はマルチネスだけど打ち勝つさ」などといった会話とあちこちで耳にしました。
でもその中で一番の見どころはやはりMVPにも輝いた松井選手の活躍でしょう。長いペナントレースの後に勝ち残った2チームしか立つことができないあの大舞台で結果をきちんと出す姿にしびれました。
試合直後のMVP発表時での応答が通訳者を通じてだったので個人的には少し物足りない気もしましたが、プロの野球選手ですから、言葉が少なくとも、バットで残した記録が雄弁にその偉業を語ってくれます。野球人としてすべての夢を叶えたようにも思える彼の経歴。実力があるだけでも運があるだけでも到達できないところに、粛々と好きな野球に向き合って辿りついた頂点ですね。
彼の著作『不動心』でも印象的な文面がありました。うろ覚えですが、「自分は特別、他の野球人と比べて才能があるとは思わない。自分にもし才能があるとするなら、好きな野球を好きでい続け、そしてその道を諦めないことかもしれない」と。謙虚な言葉です。どの分野でもプロと呼ばれる職業に求められる共通の心構えだと実感してます。
優勝パレード(Ticker Tape Parade)は東部時間午前11時から開始予定。Confettiと呼ばれる紙吹雪には再生紙が使われ、夜通しで30トン強が準備されています。本当なら会場に行きたいけど事情があって無理なため、今回はTVの前でチームを祝福します!
*反則技ですが、一度、金曜日にこの記事をUPした後、TVで観たパレードと式典の様子を加えました(日本では土曜)。紙吹雪で画面がうまく映りません…。