米国国勢調査
アメリカ生活が長いフランス人と話をしていた時、2010年に実施される”United Sates Census 2010”に話題が及びました。憲法にも規定されている通り、同調査は10年に1回実施され、年齢、性別、人種、信仰、民族、移住状況等に関係なく、米国在住者全員を正確に計算することを趣旨としています。2010年はまさに国勢調査の年にあたるんです。
当時、マイアミ在住だったその友人は、戸口訪問を受け、よどみなく質問に答えていたのですが、人種の質問でかなり当惑したとのこと。人種カテゴリーは全部で10ほどしかなく、フランス人、ラテン系、あるいはその他のオプションはないとの事。調査官から「見たところ、白人(Caucasian)だと思うのですが・・・」と言われたそうです。「自分はコーカサス地域の出身でもないし、だいたいその場所も知らないんだけど・・・」と当惑しつつ、結局、その案で手を打ったと皮肉交じりに話していました。
今回の調査はアメリカ史上一番短く、所要時間は10分。質問事項も10問とかなりシンプルです。調査方法としては、戸口訪問だけでなく、新設サイトにアクセスしての参加も認められています。実際、この調査結果データをベースに、州・連邦議会の選挙区の境界線や連邦政府予算額の配分が決定されるとあるため、重要視されてます。アジアの発言力強化という意味でも、日本語だけなくアジア全体でのキャンペーンも開始しました。それに英語が分からないケースも想定して59ヶ国語で対応可能と万全の準備態勢です。
サイトで事前に設問フォームも閲覧してみました。懸案の人種の欄を見てみると、日本人はもちろん独立した解答欄がありました。ただ今回は出身国を書き込む欄が付け加えられていました。例の彼もフランス人であることを堂々と宣言できることでしょうね。