翻訳に役立つちょっとした体験
翻訳にあたって、種々幅広い体験をしておけばいいのはわかりつつ、そんなにいろんなことを実際には経験できないので、「翻訳に役立つちょっとした体験」をshareしておこうかしら……。
私は日本ではきちんとバックミラーを見て、パトカーの動きは敏感に察知するためか、スピード違反をとられたことはない……え、ないと思う……のですが、カリフォルニアで働いていた頃のある日、ミラーで確認すると、ハイウェイを私より速いスピードで、礼儀正しく追いかけてくる車がいるなあ、と思っていたら、その車の正面にCHIPSの文字。思わず4文字の罵り言葉が出ます。in/famousカリフォルニア・ハイウェイ・パトロールです。一瞬「振り切り」、も頭をよぎりましたが、CHIPsは「絶対に」振り切れません。なんてったって、飛行機で追いかけてくるし、テレビでよくやってるみたいに最後は撃たれたりしますから。丁度O.J.シンプソンの裁判の頃で、ハイウェイを逃走するシーンとかも思い出し、車をpull-overすると『白バイ野郎ジョン&パンチ』みたいな、かっこいいおにいさんが二人出てきて(ひとりは銃を手にし、もうひとりはホルスターに手をかけ、いつでも取り出せる体制)、「どこにも触れるな、ゆっくりステアリングから手を放し、外へ出てきなさい。手は常にこちらから見える位置にあげておくように」と言われ、ひぃ〜と思いながら切符を切られることになりました(こういうときに免許証なんかを出そうとか思ってダッシュボードに触れると撃たれることがありますからね、気をつけましょう)。
手続きを面倒にしたらスピード違反を見逃してもらえるかもと、アメリカの免許ではなく、日本の免許証と国際免許を出して、「ね、この写真てひどい映りでしょ?」とか取り入り(このときには、もう銃は引っ込んでました)、番号の照会をしている無線からも「えー、そんな面倒なの嫌だわ」と言っているのが聞こえるのですが、ジョン役のラリー・ウィルコックスみたいな白バイ(車でしたが)野郎さんは、「じゃあ、時速130マイルを超えて走った人間を見逃すのか?」と無線に怒鳴りつけ、どうも許してくれそうになく、結局、違反切符には「128マイル/hで走行」と書くことで折り合いがつく形になりました。130マイル/h以上になると、すごい面倒なことになるらしいのですが、どれぐらい面倒なのかは不明です。
普通はその後、「違反金○○ドルに決定しました」という通知が郵送されてきて、その金額を小切手で送れば済むのですが、このときは”Court Appearance Mandatory”と書いた紙が来てしまったのです。
Court Appearanceの話は次回で。