嗚呼シュレッダー
先日、夕方近くなって2時間ほどぽっかりと手が空いた瞬間がありました。こんなことはとっても珍しいことで、この千載一遇のチャンス(大袈裟に聞こえますが、気持ちは正にそんな感覚なのです)を何に使おうか、あれこれ考えました。最近読み始めたちょっと大作の本をゆっくり読もうかしら、たまにはちょっとピアノでも弾いたりしようかしら、ゆっくりコーヒーでも入れて美味しいおやつでも食べようかしら、などと思っていたところ、ふと書斎を見渡してみると…まだ処理しきれていない書類の山が目に入ってしまいました。一度見てしまったものは無視できません。自宅で仕事をする翻訳者としては、機密保持には細心の注意を払う必要があります。最近はお仕事をくださっているエージェント各社も色々と工夫を凝らしていて、月ごとの書類およびデータを処分したことを証明する書類の提出を求めていたり、納品の際のメールでの文書の授受をセキュリティ保護の強いサイトを経由することとしていたりと、いかに機密保持を重要と捉えているかがこちらにもひしひしと伝わってきます。当然、こちらでもプリントアウトした書類は最終的にシュレッダーにかけてから廃棄しているのですが…でも、ついつい忙しいとそのシュレッダーかけを先延ばしにしてしまうのも事実です。そうして、出来上がってしまった書類の山。でも、我が書斎のスペースも限られています。近いうちにまとめてシュレッダーをしなくちゃなぁ、と心のどこかでも思っていたところだったのです。そこで一念発起、このぽっかり空いた時間はシュレッダーかけに充てることにしました。ですが、いざやり始めてみると…家庭用のシュレッダーで大量の書類を裁断するのは本当に骨の折れる作業でした。あまりにたくさんの枚数をいっぺんに挿入するとすぐに止まってしまうし、裁断したくずもすぐにたまってしまって、これまた機能停止に陥ります。いくらなんでも2時間丸まるはかからないだろうと高をくくっていたのですが、驚いたことに、2時間かけても結局すべての書類をシュレッダーしきることはできなかったのです。おまけに最悪なことに、もうあと10分だけできる限りシュレッダーをしたら息子を迎えに行こう、と思った矢先に、再びシュレッダーが機能停止に陥ってしまったのです。しかも今回は特に詰まっている様子もなく、ごみも一杯にはなっていません。一体何が原因なのか、色々といじったりたたいたりしてみたのですが、反応する様子は一切なし。一つだけ思い当たるとしたら、本体がとても熱くなってしまっていたので、酷使しすぎだったのかもしれない、ということです。そうだとしたら、しばらく間を置いてからでないともう続きはできません。結局泣く泣く原因不明の停止状態のまま、シュレッダータイムは終了しました。次に時間が空いたときに、残りの書類とこれから発生するであろう新しい書類を再びシュレッダーにかけなくてはならないのですが…そのときには機嫌よく稼動してくれるかしら…ちょっと心配です。こんな小さな仕事場には不釣合いですが、真剣に業務用のシュレッダーを買おうか悩んでいます。