嬉し悲しの、梅雨
梅雨ですね。
毎日空気がしめってて、どんより重たい。個人的には雨は嫌いではないのですが(窓の外は雨、そして私は家でお絵かき、という生活が、子供の頃から大好きなので)、やはり梅雨時にはそれなりによいことと、悪いことがありますね。
ホテル・リッツ計画、今週の進展は、衣装棚の一部の片づけ。ま、ようするに、タンスの一角に詰め込んであったウール製品がこの季節、虫食いになるとまずいので、ひととおり引っぱり出してたたみ直し、防虫剤を取り替えただけです。洋服の片づけをするといつも思うのが、自分はなんてたくさんかわいい服を持ってたのかしら〜!!ということ。いつの間にやらタンスのいちばん取り出しやすいところに入れてある何着かをローテーションで着てしまって、奥のアイテムに手が出ないまま季節が変わってしまい・・・これでは、おしゃれの上級者とは言えません。まるで私の外国語のボキャブラリーのようだわ。ちょっとの手間を惜しまずに、マメに辞書を引いたり、過去に勉強したノートをめくり直したりすれば「そうそう、こういう表現もあったのよね。」と、彩りが増すものを、「通じりゃいいや」で「脳みその手前のほう」の単語ばっかり使っているから、進歩がないのよ。優秀な通訳さんは、きっと洋服ダンスも効率良く、持ち物すべてを着られるように、整えているに違いありません。
兎も角。梅雨時の嬉しいことの第一は、この歳になりますとね、湿気が増すので、お肌のシワが目立たなくなることです。冬の2月ごろはもう、悲惨です。乾燥して小ジワだらけ、しかも私は誕生日が2月で、最悪のころにひとつ年を取るので、ショックが倍増。3月、4月を耐え忍び、心も体も軽く感じ始める5月を経て、6月にシワが気のせいだけでも薄くなると、もう、ハッピーったらありません。梅雨も捨てたものではないのです。
しかし、ふだんから仕事中のBGMにフランスのシャンソンだとか、往年の名ピアニストのショパンのCDなどをかけている私には、どうもこの、梅雨の空気と好みの音楽のマッチングがイマイチなのですよね。これらの音楽とともに「マロニエの葉の色づく初夏のパリ」または「枯葉舞うモンマルトルの石畳」なんかをイメージすると、これでなかなか翻訳のペースが上がったりするのですが。音楽というのはやはり、オリジナルな土地の空気と密着して雰囲気ができ上がってるので、じめじめジトジトした「にっぽんの梅雨」、これからじわじわ気温が上がる予感のもとでは、聴く音楽がないのですよ。レゲエでもかけて、もう、仕事するのやめて寝てようかなあ・・・