BLOG&NEWS

プリクラ開眼 ー1

ガットパルド(gattopardo)

通訳・翻訳者リレーブログ

さて14歳のフランス人形ちゃんをつれて地元の繁華街へ。
あれこれお買い物して、おひるはカツ丼を食べて、そろそろ家へ帰って一緒に犬の散歩に行く時間だね・・・と思いきや、彼女、「ねえ、このへんにプリクラができるとこ、ないの?」と言い出すわけよ。
プリクラが何か?ということぐらい、雅子妃と同い年のワタシだって知ってますわ。でも、生まれて育ったこの東京近郊の町の繁華街のいったいどこにそれがあるのか?は、恥ずかしながらわからんのです。「う〜〜〜〜・・・」と答えに窮していると、「ゲームセンターを探せば、その中にあるはず。」と助け船。路地を何本か行ったり来たりすると、ありました!ワタシの故郷にも、ゲームセンターが!
どうも彼女は、親や兄弟との過去数回の来日のたびに「プリクラ」で記念写真撮って遊ぶのを習慣にしていたらしい。ここまで来れば勝手知ったりとずんずん歩いてゆくお人形ちゃん。奥に数台ならぶプリクラ・マシーンをみつけ「ラクガキできるのはどれかなあ?」と品定め。「なに?それ?」「写真撮った後に、その上に日付とかの書き込みができるやつのこと。」「ふ〜ん・・・」
女子高生やカップルが数組、同じように機械を選んでいる。そのうちのひとつでラクガキが可能なことを確認、さっそく撮影開始。お金を入れると、まず画面に案内が。「撮影モードを15秒で選んで下さい」のあとに、「お肌ツヤツヤ美人モード」「髪の毛サラサラ天使モード」「お目々キラキラ妖艶モード」とか出てきて、「え?え?え?なんのこと?」と目を真ん丸くしていると、横からフランス語で「これ、なんて書いてあるの?」と地獄の質問。「と、と、とにかくすぐ選ばなくっちゃ、えっと・・・」と、繰り返しますが雅子妃と同い年のワタシは、無意識に「お肌ツヤツヤモード」を選択。
画面が進み「必ず中央のライトを見て下さい」「背景のカラーカーテンが下がります。必ずその前に立って下さい」とか、一通り案内が流れると、ケッタイナ音楽とともに撮影ランプがチカチカし始める。しかし、そのへんはもうプリクラ慣れした14歳と一緒である。彼女の動きについていけば、とりあえず、シャッターの瞬間にあらぬ方向を向いている、というドジだけは免れる。
シカシ、必死・・・最近の高校生は放課後毎日のようにこんなことやってるのかしら〜〜〜?という思いと、さっきの案内画面を同時通訳、というか「瞬時通訳」できなかった自分に腹が立ったりもして、なかなか笑顔が作れましぇん。シャッターサインは容赦なく数秒ごとにチカチカするし・・・ああもう、わたしってば、いつのまにかなんてトロイおばさんになってしまったのかしら・・・
<つづく>

Written by

記事を書いた人

ガットパルド(gattopardo)

伊・仏・英語通翻訳、ナレーション、講師など、幅広い分野において活動中のパワフルウーマン。著書も多数。毎年バカンスはヨーロッパで!

END