ナゴヤ・トーキョー
1週間が経つのが早くて、ヤダ。
もっとのんびりしたい。今週は今週でハードな展示会業務がびっしり。やだやだやだ。思う存分寝ていたい!
・・・なんて言っててはおまんまが食えませんね。と、いうことで、働いています。
数日前は名古屋でした。でも万博がらみではなく、大きな劇場での仕事です。この仕事の内容は、ちょっと、字数が限られた日記ではご報告がしづらい複雑なものなので、すみませんが省略します。
と、いうわけで、新幹線に乗って東京・名古屋を往復しました。ふだん東京の山奥に棲息するキノコのような生活をしている私にとっては、新幹線乗車は一大イベントです。私は、あの、エプロンをつけてワゴンを押してコーヒーの車内販売をする仕事、いちどやってみたいと思っています。あの仕事をするには、どこに履歴書を提出したらいいのか、みどりの窓口???アンド、通訳の仕事との両立はできるのかしらん??? などと、新幹線に乗るたびに思うのです。
乗車する直前には、友人とのプライベートな約束で、都内某所の高層ビルの53階にあるレストランでランチ。窓からは東京の全景が。しかし、見渡す限り建物、建物、建物・・・地平線まで建物。ひょっとしてこのまま三途の川までずっと建物が続いているのかと思うほど。ウチのおじいちゃんは大工で、終戦直後の焼け野原のあっちこっちに家を建てて、ずいぶん儲かったらしいですが、たしかに、これだけ建物が建ってれば、建築業従事者が何人いたのかは知りませんが、儲からないわけがないね。通訳のオファーもこのスケールで建っててくれるとうれしいなあ。
ランチをすませ、のぞみ号に乗車して車窓の浜名湖を横目で眺めているうちに名古屋着。ハイスピード列車にのればもう東京とは目と鼻の先です。
仕事場は栄地区にある劇場でしたが、宿泊地はそこからさらに地下鉄で2駅進んだ住宅地のなか。しかし・・・すでに道幅は広く、建物と建物の間には空き地も目だつ。そもそも建物自体が大きくて、繁華街でもレストランやコーヒーショップの内部は、東京にくらべかなりゆったりしている。快適。
しかし・・・ちょっとまってよ。地下鉄でJRの駅からせいぜい10分で、この「スカスカ感」って? 東京に置き換えると上野・浅草ぐらいの距離感でしょう。それでもうこんなにスカスカなの?・・・と、ほんの数時間前にレストランから見た建築群を思い出して、不思議な感慨にひたる。
土地の価格は当然ながら物価に跳ね返るから、外食しても安い安い。おっきなチャーシューが4枚ものっかったラーメンが、東京の価格のマイナス150円ぐらいで食べられる(もうちょっと女性らしいメニューで比較したかったのですが、あしからず)。仕事現場の人たちも、どうも、東京メトロポリスの勤労者に比べおっとりしていて、感じがいい。そして万博開催中とはいえ、市内の要所要所の人込みは私の目にはまあ、それほどでもなく、これがふだんの名古屋だともっとスカスカなのかな〜〜と思ったりする。
みそカツは食べ損ねましたがきしめんはしっかり賞味し、2泊3日の業務を終えて東京に戻ったのはすでに深夜。JRから接続で私鉄の終電に飛び乗る。乗ったのが「女性専用車両」。私はこの車両の存在理由がいまひとつよくわからないのですが、とにかく、現実として、女ばっかりという状況はどうも、よくありません。どんなにダサいオジサンでも、目の前に男性がいれば、女性はそれなりに身ごなしに気を遣うものですが、同性だけだとそうはいかず、仕事帰りのストレスむきだし、という態度になる。飲み会の後らしい女性が、体のバランスを保つのもつらそうにつり革にしがみつき、虎視眈々と座席があくのをねらい、空いた途端にあさましく倒れ込む姿などは、珍しくありません。しかし、みんな基本的にストレスがたまってるんだよね・・・そういうのって、見てるだけでなんだかゲッソリ。
名古屋だって都会だよ、と言えるでしょうし、このほんのわずかな時間での観察と比較では、結果が正確とは言えないかも知れませんが、ふと、東京って異常なところだ・・・という感慨を新たにした次第。
まあ、体力と精神力がつづくなら、きわめておもしろい街、とも言えるけど。
そうそう、仕事場のそばに「ここにしかない、幻の手羽先!」って看板に書いてある名古屋コーチンの店があって、ものすごくそそられたのだけど、行く時間がなかった。
・・・こんどこそ。