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あいかわらず眠くて死にそうですが

ガットパルド(gattopardo)

通訳・翻訳者リレーブログ

今週ばかりはくだらない話でお茶を濁せない仕事がありました。
世界的に有名な某指揮者、いわゆるビッグネーム、にインタビュー通訳、という仕事が舞い込んだのです。
すんません、そのかたのお名前は出せません。それがある音楽雑誌のインタビューだったので、発行前に、誰に関することかを断定可能な条件でいかなる情報も漏らすわけにはいかないのです。
ただ、そういうインタビューがどのような段取りで行われるか、ということは、みなさんの参考になるかもしれないので、そのへんを書きます。
通訳依頼が入ったのはインタビューの2日前。かなり急ですが、公演が目的で来日する指揮者や音楽家にとって、メインはあくまでも公演。その合間にインタビューなどの二次的な仕事を入れるかどうかは、体調・メンタルコンディションを考えてぎりぎりに決定することがほとんど。前日や当日に依頼が来ることも珍しくはありません。
雑誌記者との待ち合わせは夕方5時45分。都内某ホールの楽屋口で。用心してかなり早めに近くまで行き、とりあえず喫茶店に落ち着いてコーヒーを注文した途端、携帯が鳴ります。心の中では「やっぱりね・・・」という自分の声がこだましてました。記者からです。「あ、もしもし、ガットパルドさん?すみません、マエストロができれば予定より早めにインタビューを始めたいとおっしゃってるらしいので、なんとか、すっ飛んできてもらえませんか、すみませ〜〜〜ん!!」「はいはい、了解。」で、約束の時間より30分も早くホールへ。通訳には「延長料金」っていうのはあるけど、こういう場合、「急な早出の場合の割り増し料金」ってのはアリなんだろうか?
しかし、私はこの時点で、本当にマエストロが早く始めたがっているのかどうかはアヤシイ・・・と感じてたのですが、案の定。どうやらマエストロがかなり早めにホテルを出てこちらに向かっているらしい、という情報をマネージャーから得た記者が、勝手にそう言っているだけなのよ。こういうときは、あんがい、原宿オリエンタルバザーで買い物したくて早くホテルを出て、でっかい包みを幾つもかかえて遅れてくるかもしれないじゃん・・・ぐらいに、私は思っている。
かくして結局、時間キッカリに登場したマエストロ。
ああ・・・人間を言葉で描写することのむなしさをひしひしと感じる。
指揮台の上でもたいへんなカリスマを感じさせる人物ですが、ただ廊下を歩いて登場した姿にも、なんとも「非凡」な空気が。しかし、地味。意外や意外、「地味さ加減さえ非凡」と言ったらいいのか・・・俳優さんやモデルさんのそれとは明らかに種類が違うが、やはり「スター」なのだ。そこにいるだけで、周囲の空気を自分に引き込むようなパワーがすごい。
あれれ、もっと簡潔にまとめるはずが、やっぱ長くなってきた。ごめんなさい、雑な書き方はしたくないので(今日の話題は特に)、続きはまた来週書きます!

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記事を書いた人

ガットパルド(gattopardo)

伊・仏・英語通翻訳、ナレーション、講師など、幅広い分野において活動中のパワフルウーマン。著書も多数。毎年バカンスはヨーロッパで!

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