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日本独自の文化といえば

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 NZで浸透している日本製品といえば、車や家電製品などがまず浮かびますが、アニメやマンガもかなり人気があります。テレビでは日本のアニメ(ポケモンや怪獣ものなど)が吹き替え版で放映されています。ただ、子供たちが「これは日本で作られた作品である」と意識しているかといえば、そんなことはありませんが。
 また、スタジオジブリの作品はレンタル屋ではもちろん、図書館の貸出しDVDコーナーでも見つけたりするので、単にOTAKU向けではないのだなあと感心してしまいます。
 図書館には、日本のマンガもたくさん置かれています。マンガは日本の図書館ではあまり置いていないように思うのですが、こちらでは図書館に置く価値があると判断されているということでしょう。
 装丁は、英語に置き換わっただけで、右開きのままのものも多いのですが、ちゃんと左開きになっているものもあります。効果音とかもそれらしく変えてあるので、大変な作業でしょう。ちなみに、ちょうど今、娘が図書館で借りている「Ranma1/2」は左開き(私が知っているぐらいなので、かなり古い)、「Beauty POP」という少女漫画(結構¥¥¥¥新しい作品)は右開きです。
 そういえば以前、娘の小学校の図書館のお手伝いをしていたとき、中国の小学校の教科書がありました。これを見た一人が「この本、不良品みたい! 表紙が反対にある!」と言っていました。日本と同じで右から左の縦書きだったので、右開きの本だったのです。
 もちろん説明はしましたが、本当に装丁が間違っているわけではないのかと何度も聞かれたので、その人にとっては、右から本が始まるというのは、衝撃的な経験だったようです。そのとき、ごく当たり前のことでも、違う文化の人からすると驚きになるんだなあと思いました。
 また、こちらに来てから、マンガというのは日本人が意識している以上に、日本の文化に浸透していることに気づかされました。こちらでは、少女漫画を見る機会がないので、女の子たちは「少女漫画風」の絵を描かないし、描けません。以前、娘のクラスメイトたちに、少女漫画風のイラストを描いてみせたら、大層尊敬されてしまいました。
 でも、日本なら小学生でも描けるレベルです(そのころから進歩していない私の画力・・・)。目にお星様がちりばめられている、あの独特の画風は、文化として日本に根付いているのだなあと、改めて認識したのでした。
 たぶん、こちらで人気があるポケモンにも、いろいろと日本独特の文化が入っているはずです。以前、ちらっとテレビで見たときには、主人公たちが「おにぎり」を食べていました。日本のANIMEやMANGAの進出は、日本文化を視覚的に伝えていくという重要な役割を果たしているのかもしれません。

本屋さんのDVDコーナーには、日本のANIME専用コーナーがあります

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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