気が付けば、もう5月。オークランドではあちこちで、木々が赤や黄色に色づき始めています。この時期（4月から6月ぐらい）には、私がこちらに来て初めて食べて果物、Feijoa（フィジョア）が出回ります。
　キウイフルーツのように半分に割って、スプーンですくって食べるのが一般的。味は、甘いような、すっぱいような、なんだか奇妙な香料が入っているような、今までの人生では食べたことがない、というものです。好き嫌いはあると思いますが、これを食べると、「ああ、NZの秋！」という気分になります。
　前の家には庭にFeijoaの木が2本あって(2本以上ないと、きちんと実がならないらしい）、毎年、今頃になると何も手入れをしなくても、たわわに実り、ぼたぼたと落ちていました。数えてことはありませんが、おそらく１シーズンで1000個はあったと思います。
　果汁がたっぷりで、甘くて、大粒で、とてもおいしかったです。近所や知り合いに分けたり、ジャムにしたりしましたが、それでもとても食べ切れなくて、かなり捨てていました。
　去年、引越したので、「今年はとうとう、フィジョアを買わないといけなくなった」という話を知り合いにしたら、「そのうち、どこかからもらえるよ」と言われて、「それもそうね、ははは」と笑ったその日に、別の知り合いから本当におすそわけを頂きました。お店で買うと、1キロ7、8ドルしますが、フィジョアの木が庭にある家は結構多くて、こうやって不思議と、どこからか頂ける果物なのです。

もともとはグアバの仲間で、南米原産。