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バレエのイグザム、今年も終了

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 娘のバレエのイグザムが今年も無事、終わりました。これは、ロイヤルバレエの正式な試験官がやってきて、それぞれのグレードごとの課題をチェックする、というものです。この日だけは、髪の毛も先生にきっちりとアップにしてもらいます。
 バレエシューズをきれいに洗って、専用の塗料を塗ってきれいにしたり、リボンをつけ直したり、キャラクターダンス用のスカートの丈を長くしたりと、無事にイグザムを受けるまでに母親側の準備があれこれと大変なので、終わるとやれやれとほっとします。
 イグザムの結果は数週間後に分かります。不合格でまた来年も同じグレードのやり直しとなることはまずありませんが、100点満点でばっちり点数が出るので、クラスの何番目かが明確に分かってしまいます。
 娘より下の点数だった子は年ごとにやめていいき、今ではおそらく娘の点数は後ろから数えた方が早いはず。でもいいのです。娘が楽しんでやっている限りは。いつか、自分の壁に気づく日が来ることでしょう。
 私自身は、幼稚園から小学校を卒業するまでバレエを続けていました。トウシューズ(こちらでは「pointe shoes」)を履いて踊るようになるまでは、自分のことを天才かと思って、それはもう楽しく続けていました。体が柔らかいので、足を上げたり、開いたりするのは得意だったのです。
 ところが、トウシューズになると、うまく立てない! 特に片足ですっと立ちあがることができず、支えきれないためにひざが曲がり、おなかが出てしまいます。ひざの力がトウシューズを支えるには弱かったようです。
 たぶん小学校5年生ぐらいだったと思うのですが、「どうしてもできない」という経験をおそらく人生で初めてしました。そして、才能のある人、ない人の差をまざまざと感じたのです。
 それでも小学校を卒業するまでは好きで続けていましたが(発表会が特に楽しい)、中学校に上がる時には迷うことなくすっぱりとバレエはやめました。
 NZのバレエは私が習っていたものとはメソッドが違いますが、動作の基本は同じなのでうまい、下手は分かります。娘は残念ながら、バレエの才能には恵まれていないことは明確。しかも、白人の子の細くて、手足が長くて(しかもまっすぐ)、頭が小さいという体型に比べると、あきらかにアジア人は不利です。それでも楽しんで続けて、トウシューズまではがんばってくれればいいのになあと、母はひそかに願っています。
 本人は今のところ、「大きくなったら、パリのオペラ座か、ロンドンのロイヤルバレエかどっちに入ろうかな」と迷っているようですが。
 

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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