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Easter Breakを前に

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 来週からの2週間は、大学はEaster Breakとなります。今週はそれぞれの授業が一段落で、Assignmentが次々と与えられています。この2週間で順番に片付けていかなければなりませんが、学校に行かなくていいということで、ちょっとホッとしています。この5週間は本当にあっという間でした。ようやく一息付けそうなので、授業そのものを振り返ってみたいと思います。
 私が取っているのは、1週間で4つの授業(1授業は2時間)です。日本の大学の感覚だとたった4つ、という感じですが、Assignmentや指定のReadingをこなしていると、1週間が結構忙しく過ぎていきます。4つのうち、3つは、実際の翻訳演習、ITツールの使い方、英語が第二言語の学生のための文章力アップという実務的な講座で、そんなに問題はありません(たぶん・・・)。しかし、問題は水曜日、そう今日の授業、翻訳理論です。
 この科目は、マスターコースの人も、私のようにPostgraduate Diplomaコースの人にも通年で必須なので、言語に関係なく、翻訳を学んでいる人が全員そろいます。総勢43人、3分の1がアジア人、3分の1がヨーロッパ人、残り3分の1がキウイと、国際色が豊かなクラスです。
 毎週、どさっと与えられる課題の論文を読んで、グループディスカッションや全体討議の後、Assignmentを提出します。これが大変! 質問を深く分析し、自分なりに考えたアイデアを英語の論旨の展開の仕方で構築することが求められるからです。
 でも、翻訳について、今までの一実務英日翻訳者からとは違う視点で見つめ直すというのは、なかなか興味深く、ある意味で楽しい作業でした。例えば、翻訳市場では、日本語は非常に魅力的な市場であり、その言語の母国語話者となれたことは大変な幸運なのだ、ということを知ることができました。英語に組み合わせる言語として、日本語、中国語、韓国語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、フランス語ぐらいが翻訳者として生活が成り立つ言語であり、ほかの言語ではかなり市場が狭まるのです。それと、いろいろな論文を頭に詰め込んでいる時に、「ああ、この概念を日本語に翻訳せずに、そのまま使っていいんだ・・・」というおかしな開放感があって、なんだか我ながらおかしかったです。
 これまでの前半は実務レベルのテーマだったので(翻訳者に求められる資質とは、とか、翻訳プロセスとは)、まだ付いていけましたが、休み明けの後半は様々な学者が提唱している理論が中心になります。ますます読解力と思考力が要求されること間違いなし。理論なんて知ってどうなるんだろーという気持ちがないわけでもないのですが、それでも、この積み重ねが必ず来年以降の翻訳スキルの向上となっていくはずなので、こつこつと取り組んでいきたいと思います。

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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