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日本滞在1週目

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 12月を日本で過ごすのは8年ぶり。日本に到着した先週の木曜日は寒くてびっくりしましたが、その後、寒さが緩んでほっとしています。
 街に出かけてみると、あちこちでクリスマスのイルミネーションが美しくきらめいています。このイルミネーションのすごいのは、クリスマスが終わったとたんに、きっぱりとお正月仕様に変わること。ニュージーランドでは年が明けても、しばらくはクリスマスの飾りつけのままです。日本と違って、このホリデーのメインはあくまでもクリスマス。クリスマスは家族が家に集まるので、街は静まりかえり、日本のお正月と雰囲気が似ています。
 私は、日本式のクリスマスの楽しみ方に批判的、というわけではありません。外国からの文化を取り入れ、自分たちの楽しみ方を作り上げる、というのは、日本人の昔からの特技だと思います。
 先日、知り合いの日本通のキウイとしゃべっていた時にも、この日本人の異文化への柔軟性について、ちょっと考えさせられることがありました。私が「今年は年末に日本に帰るので、お正月の雰囲気が味わえる。日本人にとってお正月って、神聖なものだ」と言ったら、「でも日本は、中国や韓国と違って、旧暦を捨てちゃったよね。新暦でも、お正月は神聖なものなの? それでいいものなの?」と言われてしまいました。
 その友人に指摘されるまで考えたこともなかったけれど、確かに、以前の日本人にとってのお正月は、今の1月1日ではありませんでした。なのに、今の私たちは12月31日から一晩寝ると、なぜかすがすがしい、改まった気持ちになります。一方、韓国や中国では、今でも旧暦に基づいて盛大に新年を祝います。友人には、「日本人にとってのお正月はこれでいいんだよ」と答えておきましたが、改めて、日本人の切り替えの早さを認識したのでした。

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みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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