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Here are my hands

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 先日、娘の部屋でふと、幼稚園のころの手形がはってあるのに気づきました。手形の下には、こんな詩が書いてあります。

Here are my hands
So tiny and small,
For you to cherish
Until I’m tall,
Please watch us
As the years go by,
See how we grow,
My hands and I

 これは、娘が4歳、2002年に、幼稚園で作って持って帰ってきたもの。娘に聞いたら、手形を付けた時のことをまだ覚えているそうです。大きくなる時なんて果てしなく遠い先に思ったのですが、先日、背比べをしたら、ついに抜かされていました。

 あっという間の10年だったなあ、でもいろいろあったなあ、この可愛い手をつないでよくお散歩したなあ、「cherish」っていい響きだなあと、しみじみとしてしまいました。

 3歳で日本からやって来て、お友達ができるかな、と楽しみにしていた幼稚園だったのに、英語が全く分からなくて、「幼稚園に行きたくない」と泣きわめく日々が続きました。そのとき親身に相談に乗ってくれていた園長先生は、数年前に亡くなったとのこと。

 5歳で小学校に上がってからも、朝、教室まで見送って、バイバイした後、涙をこらえながら、窓から私の姿を見送っていた姿が焼き付いています。

 小学校低学年のころは、どうも学校生活が楽しめず、クラスの子と授業中にトラブルになったり、校庭でこぜりあいになったりして、担任の先生に注意されたことが何度かありました。日本に里帰りした時には、「NZに帰りたくない、ママはお仕事で忙しくて、私はいつも独りぼっちだ」と、私の母の前で号泣したそうです(そのとき、私はたまたま留守にしていた)。

 それが小学校高学年になって、ようやく気のあった仲良しの友達を見つけることができるようになって、みるみる変わり、楽しく学校に通うようになりました。さらに中学校(日本の小学校6年〜中学校1年に当たる2年間)は、娘本人いわく、「人生で一番楽しい2年間だった」そう。

 14歳になった今では、忙しいながらも、楽しい高校生活を謳歌していて、母としてはまぶしい限り。

 よくぞ、ここまで健やかに成長してくれてありがとう、という気持ちでいっぱいです。そしてまたこれからも、家族で楽しい平和な日々を過ごしていきたいと心から願っています。

 今回、改めてネットでこの詩について調べたら、「作者不詳」となっていました。幼稚園で手形と組み合わせる作品によく使われるみたいで、用例を紹介したサイトがいくつもヒットしました。

Written by

記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

END