岡山でお買い物…
今、出張で岡山に来ている。これが掲載される金曜日には徳島にいるはずである。今回のクライアントはフランス人、もちろん私が通訳するのはドイツ語を話すスイス人なのだが、いつも生粋の(?)ドイツ人とばかり仕事をしている身にとっては、軽いカルチャーショックである。フランス人のクライアントは日本語を巧みに操るのでコミュニケーションにはまったく問題ないのだが、スイス人とフランス人の間に入って日本語とドイツ語の通訳をするのは、いつにない雰囲気で面白い。
思えばこの仕事、最初は11月1日と2日の2日間のみのご依頼だったのが、やはり通訳を介したほうがスムーズにいくと感じてくださったのか、明日も来られますか、明日も来られますか、と延びに延び、ついに地方出張までついてくることになってしまった。しかし、欧米人の交渉における迫力はすさまじい。今週の月曜日と金曜日は別の仕事が入っていたため、これ以上ご一緒できない旨伝えると、『通常の通訳料の倍払うから、なんとかその仕事をキャンセルしてくれないか?』とおっしゃる。その発想に驚きつつも丁重にお断りしたが、心の中では、『いえいえ、私たち通訳者はどんなにお金を積まれても、最初にお受けしたお仕事は絶対にお断りできないんです!!』と叫んでいた。実際、これをやったらおしまいである。通訳学校で先生からきっちり叩き込まれる職業倫理の一つでもある。というわけで、月曜日は東京で別の仕事をして、火曜日に2泊3日の予定で家を出たとたん、金曜日のお客さんから、
『あの〜機械が止まっちゃってめどが立たないので、金曜日キャンセルしても大丈夫ですか?』
との電話が…!?さっそくフランス人クライアントに電話すると、『それなら大歓迎、土曜日まで一緒に来てくださ〜い』ということになった。といってもこの時点ですでに東京駅にいた私。お仕事をいただけるのは誠にありがたいのだが、洋服の準備が2泊3日分しかない。というわけで、仕事の合間を縫って出張先の岡山でデパート行きを決行。まあ、金曜日の準備を出先でしなくてもよくなって多少は楽になったものの、全体スケジュールもよくわからないままついて来てしまったので、なんだか夢の中にいるような感じだ。
そうこうしているうちに翻訳は入るし、次の通訳の問い合わせも来るしで、11月21日まではまだまだハチャメチャ生活は続きそうだ。