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夏の夜の夢想い
さて、2016年夏、
東京都内で初の花火です。
彩とりどりの花々が、
夏の夜空に、次々と、
咲き乱れています。
リュックサック思いっ切り開けっ放しで、
ボーッと佇む人、
ジーパンの後ろポッケから、
“こんにちは”と顔出す長財布、
ビール片手に、もはや足元怪しい輩、
ワイワイ騒々しい、小学生だけの集団、
ブルーシートの上、宴会に興じるグループ。
ニコニコ笑顔の老若男女が、
あちらにも、こちらにも。
そんな景色を眺めながら、
いまの此の世を、ちょっと想ったりする……
頭の中は、相手を張り倒すことで一杯、
勝つこと、一番でいることに躍起な民。
思いっ切りあっち側だったり、
思いっ切りそっち側だったり。
あれやこれに扇動洗脳される人々。
疑い、ぶつかり合い、罵り合い、
結果、誰もが傷つき、疲れ果てている。
人間、いつからこうなってしまったのか…。
排他的で内向的で自己中心的で。
世界はいつから、こんなにも憎しみに満ち、
こんなにも不寛容で、思いやりのない、
息苦しい場に、なってしまったのでしょう。
ヒトなんて、そう御立派な生きモノではないし、
むかしから完璧とはほど遠かったけれど、
それにしても、何なのでしょう、
いまのこのザマときたら…。
ああ、やれやれ。
さて、さて、
今宵の花火―
夏の夜の夢絵巻も、
そろそろ終盤を迎えます。
華やかな花々が、
次々と打ち上げられては、
静かに散ってゆく…。
やがて静まり返る、
夏の夜空。
満ち足りた想い抱きながら、
それぞれの居場所へと、戻る群衆。
“さあ家に帰ろう””いや、その前に軽く一杯!”
などなど、方々から聞こえてくる、楽しそうな声。
この普通に穏やかな日々が、
これからもずっと、続きますよう…
皆さま、
素敵な夏休みを!
〔2016/07/10@東京競馬場〕