ワンニャン物語
明け方、鳥のさえずりを聞きながら目覚めるのが、何よりも好きな私は、物心つく頃から、動物に囲まれた人生を送ってきました。
幼年期を過ごしたカナダは、自然の宝庫のような土地ゆえ、鹿、エルク、ムース、ビッグホーン・シープ、マウンテン・ゴート、熊、バッファロー、シマリス、プレーリー・ドッグなどなど、色々な野生動物が身近にいましたし、庭には、鹿やリスがよく遊びに来ていました。
で、自分で初めて育てたのは、毛虫! 絹のような長く白い毛の、コロコロした美しい子達で、何匹も籠の中で飼っていました。それからモルモット。Fluffyという、白くフワフワしたステキな子を始め、数匹いました。食事時に冷蔵庫を開けると、“ピーピー”鳴くのが可愛くて。中に常食のレタスが入っているのを、知っているんですよ、彼等! そうそう、地下室の水槽で飼っていた、Sea monkeyというあれは、いったい何だったんだろう。ミジンコみたいな生き物。プランクトンの一種か。当時学校で大流行していました。それからもうひとつ。豆の中に棲む小虫。確かメキシコ産で、名はJumping bean。掌で温めると、飛び跳ねるんですよ、本当に。これもいま思うと、とってもナゾの生き物です。どなたかご存知でしたら、御一報ください!
その後、小3の終わり頃、帰国直後に新宿のガード下で売られていたコッカー・スパニエル犬に、ビビビッときて…。で、カナダの親友宅のボクサー犬と同じBrandyと命名。彼女とは、社会人になるまでの長い歳月、一緒に暮らしました。日本語も話せず、カルチャー・ショックばりばりの私を見守ってくれた、良き話し相手であり相棒でしたね。
同時期には、茶子、おひげ、次郎、三平、花子など、半外猫一族が、佃煮状態でいました。お産にも、何度か立ち会いましたっけ。わぉ〜。
セキセイインコのポピーとネロを、幼鳥から育てたのも、ちょうどこの頃。あっ、金魚&ザリガニ&亀&色々な昆虫もいましたっけ(名前までは覚えていませんが…)。
中学高校時代の南米では、灰色猫のチャミーと、緑色の美しい大型鳥“ロロ”と同居。
庭で目から血を出している仔猫を保護したのは、その南米から帰国直後のこと。動物病院へ連れて行き、完治した後もそのままウチに居続けたこの子が、チャトランの小次郎。目はすぐ化膿するわ、鼻は蓄膿症だわ…で、最期まで病院通いが続きましたが、とても利発で可愛い子でした。
その子が亡くなった数ヵ月後、サイクリング時に出会ってしまったのが、ペットショップのウインドウから、こちらを見ながらニッコリ微笑んでいたヒマラヤン。完璧一目惚れでしたが、猫をペットショップで買う行為は、私にとり未知の世界だった為、その後2-3回観に行っては溜息をつく…ということを繰り返した後に、はい、清水の舞台から飛び降りちゃいました。それがHeathcliff。名は私の大好きな小説『嵐が丘』から拝借しました。ヒマラヤン種がみんなそうなのか、彼がそうだったのか、今となってはナゾですが、とにかく寝てるか食べてるか瞑想してるかの、穏やかな平和主義者でしたね。
その直後に出会うのが、いま一緒に暮らしている、メインクーンの慎之介さん。知り合いに紹介して貰ったブリーダーから譲り受けた子。米国メイン州(Maine)出身の、アライグマ(coon)に似た彼等は、世界一大きい猫種として知られていますが(私は犬も猫もデッカイのが好き)、これがとにかく面白い! 名前を呼ぶと、“ウニャニャッ〜?”(=通訳:“呼んだっ?”)…と鳴きながら、凄い勢いで駆けて来ますし、サッカーはやるし(彼はゴールキーパー)、バレーボールもソフトボールもドッジボールも、お手のもの。ドアを開けるのは朝飯前(ただし、閉めるのはダメ)。寂しい時は膝に乗り、パソコン画面をジーッと眺めています(ついでに赤入れしてくれると、助かるのですが…)。またオモチャと遊びたい時は、ご持参でやって来ます。羽根つき棒だったり、ボールだったり、ネズミ(オモチャ…のね)だったり、その時々の気分により、持参品は異なりますが…。これ、すべて本当の話。
で、家でひとり留守番の多い、寂しがり屋の慎之介さんの元に、先日やって来たのが、遠い親戚(私のではなく、彼…のね)に当たるおてんば娘、ねねちゃん。初めて会った日、猫じゃらしを振り回すと、“腹ダイヴ”しながら、真っ先に突進して来て。その生命力に惚れ込んじゃいました。
こんなメインクーン種にご興味おありの方、いつでも御一報を。素敵なブリーダーさん、御紹介します!