久々にネコの手を借りちゃいます
ねね: アタイら、久々の登場だニャ〜。ってことは、ねーたん、また壊れたん?
慎之介: うんニャッ。先週は“1日でインタビューが3本”…ってのが、2日続いちまったそうニャッ。スタートが朝4時、6時、7時半…ってね。
ねね: あニャニャッ。例の“東京に居ながらにして、もれなく時差ボケ状態”ってヤツねっ。でも、どーして、そんなザマになるんだかニャッ?
慎之介: 本当はもっと余裕あったらしいんだが、ドタキャン&延期&再セッティング&泣き入り急仕事……と、あれこれ重なった結果、見事2日にすべて集結しちまったらしいニャッ。まぁ、よくあるパターンとも言える。
ねね: トホホ。
慎之介: でもその中で、ちと嬉しいことがあったらしいニャッ。
ねね: なにったら?
慎之介: 6本の内の1本が、ブラジル滞在中のアーティストに電話する仕事で、ホテルの電話番号を貰ってたんだが、約束の時間に、その番号を回したところ、いきなりポルトガル語のテープが流れてきたらしいんニャッ。
ねね: ニャルほど。
慎之介: で、ねーたん、一瞬ビビッたらしいんじゃが、開き直って、“全身耳状態”で聞いたところ、言ってること、奇跡的に分かったらしいんニャッ。
ねね: “3年間もスペイン語圏に住んでたのに、スペイン語は日常会話がやっと”…っていう、あのねーたんが…かい?
慎之介: うんニャッ。一瞬、何もかもが理解出来たらしいニャッ。“天使が舞い降りて来たような、なんとも不思議な感覚がした”…って表現してた。
ねね: ニャンとまぁ、美しい話だことっ〜!
慎之介: ほんと、ドえりゃぁ喜んでた。で、結局、“XXに用事のある方は0を、OOに用事のある方は1を……”って音声ガイドだったらしいニャッ。
ねね: ニャルほど。ところでそのアーティスト、“偽名”で泊ってたらしいニャッ。ニャンとも怪しげっ〜!
慎之介: いやいや、名が知れてる人だと、みんなやってるらしいニャッ。だからレセプションで、その偽名を伝えて、繋げて貰うんじゃっ。
ねね: ふーん。ちなみに、みんな、どんな名前を使ってるんニャッ?
慎之介: ジョークのような、笑えるのが多いらしい。日本語で言ったら、“Sir.伊賀のカバ太郎”とか、“Mr.小野妹の助”みたいなノリの…ねっ。偽名を考えるの、みんな楽しんでるみたいだって、ねーたん言ってた。
ねね: ギャハッハッ!
ねね: でも、ねーたん、そーすると、そんな綱渡り状態じゃ、大好きな読書とも、遠ざかってるんだろうニャッ?
慎之介: でもニャッ、食後とか寝る前などの、ちょっとした時間に、ちゃんと読んでるみたい。
ねね: ふーん。で、最近は?
慎之介: 伊集院静氏にのめり込んでて、彼の小説を立て続けに読んでるって、言ってた。
ねね: いまどき彼の作品の、なにがそーんなに良いんだか?
慎之介: 言葉選びのセンスが、とにかく凄いって言ってた。文章がとにかく繊細で美しいんだって。風景とか天候とか自然描写が…ニャッ。
ねね: ふーん。
慎之介: それからニャッ、“人間ってのは、しょうもない生き物だ”…ってのが、作品の根底に流れてて、ねーたんには、それがと〜っても心地いいみたいだ。ほれっ、ねーたんって、人間やこの世をご立派に思い描く、優等生タイプの表現者って、胡散臭くて嫌いだって、前から言ってたじゃん?
ねね: うんニャッ、うんニャッ。
慎之介: ところで、ねねも、しばらく大変だったニャッ。
ねね: ニャッ。先週、手術したん。でもこれで、女の子特有の病気に、かからないで済むけどニャッ。
慎之介: けど、ねーたん、オロオロしてたぞっ。
ねね: 同じ手術で、出血が止まらなかったり、死んだネコの話を聞いたりしてたから、“ねねと一緒に入院する!”…って、真剣に考えてたみたい。
慎之介: ウンだっ。
ねね: でも今回のことで、“ねねたんを、一生幸せにしなきゃ”…って、改めて思ったって。ニャンとも嬉しいニャ〜〜!
慎之介: ウルウル。んだども、退院して帰って来た日、ボク、もう驚いたニャ〜。
ねね: アタイを“ファーッ!”…って、いきなり威嚇したジャン!
慎之介: だってさっ、“エリマキトカゲネネ”になっちまってるからさっ。
ねね: あれは“エリザベス・カラー”…って言うのっ!
慎之介: はい、はい、そのナンじゃらかカラー。しっかし、ねねは強いなぁ。あんなモンつけながら、ヘラヘラしてたモン。
ねね: クヨクヨしたって、仕方ないジャン! だから“これつけて、どーすれば、楽しい日常生活、送れるか?”って、すぐ考えたピョン。
慎之介: 偉いねぇ〜。ボクの方が、オロオロしちゃったニャッ。ウチらの前任者のヒースクリフさんなんて、アレつけたとたん、ずっと固まったまま、落ち込んでたって。
ねね: ダメ、ダメ〜! 人生、ポジティブ・シンキング…よっ!
慎之介: “女の子は強いなぁ”…って、ねーたん、感心してたん。でもねっ、ねーたん、こうも言ってた。“繊細で傷つきやすい男の子って、ギュッと抱きしめたくなるほど、愛おしくてたまらない”…って。それって、ボクのことだよねっ。エッヘッヘッ〜!
ねね: はい、はい、よかったニャッ!
慎之介: ところでさっ、なーんで、ねねの写真の方が、こんなにデッカイんだっ?
ねね: “退院祝いだ”…って、ねーたん言ってた。ウッシッシッ!