BLOG&NEWS

PASTORAL〜パストラル

サイトデフォルト

通訳・翻訳者リレーブログ

先週土曜日、敬愛する風景写真家・吉村和敏氏の個展へ行って参りました。

目的地: 富山県高岡市福岡町
個展開催会場: ミュゼふくおかカメラ館

朝5時15分に起床(睡眠時間約3時間)。ギリギリまで原稿書きをしていたので、頭に膜が張りまくり。嗚呼。
6時15分に自宅を出ます。飲み物&軽食を片手に、7時45分に東京駅を出発、新幹線で新潟・越後湯沢駅まで(約2時間)。特急はくたか号に乗り換え、富山駅へ(約1時間)。そうして北陸本線で、目的地の福岡駅に到着(約15分)。

改札口には、いきなり個展のポスターが貼ってあり、ファンと思われる若い女性数人が、キャーキャー言いながらの記念撮影。
こちらの気持ちも、一気に高ぶってきます。

でも、その前に、
昼食の時間だったので、駅前のレストランへ。山菜そばを注文します(味はイマイチ…いや、イマニ)。
そうして、いざ会場へ(徒歩約3分)。安藤忠雄氏デザインの、とても印象的な建物です。

まず驚いたのは、人の多さ。入口近くから人・人・人! 同日はオープニング日、おまけに写真家ご本人もいらっしゃることもあり、凄い熱気です。

ここでひとつ豆知識。
作者の吉村和敏氏は、長野県生まれの人気風景写真家。20年ほど前に、“故郷と同じ森と湖の地…ということで興味を持った”カナダを訪れ、ヴァンクーバーで中古車を購入した後に、約1か月かけてカナダを横断。プリンス・エドワード島と出会い、その牧歌的で美しい風景にこころ惹かれ、約1年間滞在します。
そうして日本へ帰国後、写真家としての人生をスタートさせます。

今回の個展は、写真家としての20年間の集大成、記念すべき写真展なのです。

まずは、展示作品をひととおり眺めます。
20年前から撮っているカナダ、そうして5年ほど前から撮り続けているヨーロッパ、その中のベストショット約100点。全ポスターサイズの大型版。

お〜〜〜! す…す…素晴らしい!
館内一杯、“パストラル”に溢れています。
そのどれもが、牧歌的で長閑な風景を切り取った作品なのですが、しかしそこからは、その“自然風景”だけではなく、其処に住む“人の気配”も感じられ、その絶妙なバランスが、非常に心地良い。
作者ご自身も拘っているという、“光”と“微風”も強く感じます。穏やかな“音”も聴こえてきます。柔らかな“香”も舞っています。

その風景と出会った時のときめき、シャッターを切る瞬間の厳粛な空気感。真摯な姿勢、ちょっと切ないまでの想い…。

そこに在る風景&自分が溶け合い、世界の美しい地を巡る旅へと、誘われます。

胸いっぱい、溜息を吐きながら、いざトークショウ会場へ。
そう、本日は午前&午後の2回、作者のトークショウがあるのです。
写真家としての20年、“パストラル”への拘り、今後の抱負などなど、とても内容の濃い、楽しい1時間でした。

質疑応答タイムの後は、サイン会です。それにしても、す…凄い行列! 1時間は掛かったでしょうか。握手に一緒の写真に…と、その素朴&素敵なお人柄が伝わるような、とても温かくきめ細かなご対応に、深く深く感動しました。

その後もう一度、展示されている写真を、1枚1枚ゆっくりと眺めます。

そうそう、
同時発売の写真集『PASTORAL』(日本カメラ社)も好評発売中。
イギリスのコッツウォルズ、フランスのコンク、イタリアのドロミテ、ドイツ〜オーストリアのドナウ川、ポルトガルのオビドス、ギリシャのサントリーニ島、チェコのプラハ、ノルウェイのロフォーテン諸島、カナダのプリンス・エドワード島……。
約100頁から成る大型版。美しい色味が印象的な作品集です。

なお、同個展は6月7日(日)まで。

幸せ気分に満たされた私は、リュックサック背負い、愛用の一眼レフをお供に、会場を後に。
ちょっと名残惜しかったけれど……。
さぁ、桜咲く美しい季節。これから大津(琵琶湖)&京都への旅です。
こちらの詳細は、来週アップいたします!

Written by

記事を書いた人

サイトデフォルト

高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

END