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蒸し暑い日々の中、徒然なるままに

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通訳・翻訳者リレーブログ

●この季節になると、1日中聞こえるのが、蝉の鳴き声。ひとは、ある音や香りを耳にするたび、ある風景や季節をこころに浮かべ、懐かしい想いに浸れるもの。自然の音や香りとは、なんと素敵なものか。

●夏休み中に、私が育ったカナダの、とある町を訪れた両親。帰国後、彼等から素敵な土産話をたくさん聞き、もうウットリ。10時間あまり飛んだ向こう側、同じこの地球上に、いま住んでいるこの国の何処よりも、これほどまでに懐かしい地&懐かしい人々が存在することが、なんだかとても不思議でなりません。

●10代20代をアメリカで過ごした友人…仕事仲間。近々、愛する地へ戻るとのこと。彼女のようなタイプ…スケールの女性にとり、この国は色々な意味で、窮屈でつまらないよう。ひとにはそれぞれ居場所があり、そこに居た方が幸せなのだと感じます。

●ひとの名とは、ある意味“記号”のようなもの。それでも例えば、携帯電話の画面に、その名が映った瞬間、ふんわり優しい気持ちになることが…。ひとの名とは、とても温かで、とても素敵な記号ですね。

●初めて会ったのに、とても懐かしい匂いのするひと。そういうひとは、誰にもこの世に存在し、出逢うべき瞬間に、誰もがこの世で出逢えるようになっていると、強く思うことがあります。

●先日のお盆休み。行くところなければ、休みもない私は、普段よりはゆったり出来たものの、でも基本的には、正常運転の日々。

●でも普段よりはゆったり出来たお陰で、山積み本を数冊読破。特に印象的だったのが、チェ・ゲバラもの。中学高校時代に受けた、何気なく強烈で極端な教育の為か、ある特定の国々や指導者たちに対し、とても偏った見方をし、とても偏った思い抱いている自分に、今更ながらに気づき、ギョッとすること度々あり。

●そのお盆のころに、いつも感じること…。身近にいる大切なひとを亡くした者は、こころ優しく、他者に対する思いやりに溢れている。それは恐らく、生き続けなければならないひとに課せられた、生きる姿勢、先に逝ってしまったひとに対し、唯一できること。

●お盆話続き。東名高速上がり線の崩壊現場。5日ぶりに復旧したとのこと。蒸し暑い中、日夜修復作業に携わった、こういう人たちが、この国を支えているのだと、つくづく。

●ところで…。高速道料金の値下げで、この車の数&この渋滞。エコとやらの話は、いつの間にか、どこへ行ったのやら。政治家たちは、耳に心地好いこと羅列してばかり。先々のこと、ちゃんと考えている?

●そのお盆明けから、いきなり夜更かし続き。今度はベルリン世界陸上⇒全米プロゴルフの梯子。連日明け方5時過ぎ迄。で、昼間はひどく蒸し暑く、集中力まるでゼロ。するって〜と私はいったい、いつ原稿書けば良いのでしょう?

●で、その世界陸上。私の中のハイライトは、やはり男子100M。日本時間4:45AMに、on your mark。そして記録は、驚異の9”58!!  息止まり、心臓バクバク、鳥肌立ちの瞬間。“感動をありがとう!” とても臭いひと言だけれど。
●女子棒高跳びも強く印象に。世界記録保持者のイシンバエワ、なんと記録なし! そうして優勝したのは、彼女の強敵。こんなところもまた、見どころのひとつ。
●それにしても…。ライバルのいるひとは、本当に幸せ。そういう相手により、どんどん成長していくもの。互いに。競技終了後の会見でも、“彼等がいたからいまの自分がいる。深く感謝している”と、互いを讃え合う姿もまた、スポーツマンらしく、とてもカッコいい。
●それから、スタジアムを包む大空の、なんとも美しいこと! 変わりゆく空色を眺めるのも、また贅沢な楽しみのひとつ。
●ところで織田さま、今年はとても静かで、ちょっとばかり物足りず。色々と大変なのだろうけれど…。

●その“ライバルを讃え合う”…で思い出したこと。政治家たちの公開討論会終了後、ひとりが握手を求めたのに、求められた方は完全無視。あれには呆れた。本当に大人げない、情けない。
●それで思い出すのは、中学時代の歴史の授業。ある生徒ふたりが、物凄い意見のぶつけ合い、今にも取っ組み合いが始まるのでは…という勢い。見ていてヒヤヒヤ。ところが終了後、ニコニコ肩並べ、教室から出て行くのを目撃。日本出国したばかりの私は、口あんぐり。そのすがすがしさに、いたく感動したこと、今でもよく覚えています。この国の政治家たちよりも、中学生の彼等の方が、よほど出来た大人!

●先日ある打合せの為に、丸の内方面へ。パリッとスーツ着込んだサラリーマンたちに、キョロキョロ興味津々。私が結局、一度も身を置くことのなかった世界。とても新鮮でした。

●服の話ついで…。先日、久しぶりに一目惚れ! ポール・スミスのレザー・ライダーズに。氏は著名な音楽家、画家、写真家たちに愛され、あのマンチェスター・ユナイテッド等のオフィシャル・スーツも担当。ラジカルでエキセントリックでカラフルで遊び心に溢れていて…。流石は英国発。まさにアート。本当に本当に魅力的。

●服の次は、食べ物…。TV-CMではありませんが、アイスクリームはなんと言っても、ハーゲンダッツ! 銀座に出来たメゾン、近々襲撃しなきゃ…。

●それからDESSERTCIRKUSのChokolade Burger。これ要注目。デンマーク王室提供スイーツ。カカオ風味アーモンド生地+香り豊か色とりどりクリーム。最高に美味。マカロン好きなら特に、恋に落ちること請け合い。皆さん、新宿伊勢丹へGO!

●慌てたのは…。先日いきなりネットが繋がらず、メールが出来なくなったこと。自分で色々とやってみたものの、ウンともスンともいわず、メーカーに来て貰う。結果、単にアダプターの故障だったこと判明。“でも冷房じゃなくて良かったね。今の時期あれが壊れたら、悲惨なことになるよ”と修理屋さん。うーん、それって微妙。私の場合、パソコンが使えないことほど、悲惨なことはないのですが…。それにしても、普段当たり前のように使っているものが、突然使えなくなることの不便。こういう時(…だけ)、“当たり前なこと”のありがたさ実感。

●“パソコンde原稿書き”と言えば、歌詞対訳…。この作業、単語を右から左へ、機械的に移せば済む、プレス・リリース等の翻訳とは異なります。ひとの感情が絡んでいる分、そう簡単にはいかない。ですから、“日本語訳がちょっと違うのでは?”との問合せ、時々頂くのですが、その都度“それも正解、これも正解”…とお返事するしかなく。実は…対訳作業時、同時にプロモ用インタビューをとる機会が多く、

その時に歌詞の内容を、書いた御本人(=アーティスト側)に確認すること度々あり。しかし返ってくる返事は、いつも似たり寄ったり: “解釈はすべて聴き手に委ねたい。それが理想。歌とは、色々な解釈が出来るからこそ、面白いもの。聴き手が想像力を膨らませ、色々な世界を想い描きながら、聴いてくれたら本望。だから日本語訳も、すべてきみの解釈に任せたい。それで大丈夫、問題ない”。そう言うひとが、実に多い。“キレイに韻を踏む単語を、辞書ひきながら並べただけ。内容に深い意味などない”と断言するひとも。元ビートルズのあの名シンガー・ソングライターなどは、こちらのタイプ。ですから我々対訳者は、あくまでも、“ひとつの解釈を提示させて貰っている”…というスタンスで、毎回作業に取り組んでいる次第。

●さぁ、今週も楽しくいきましょう!

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高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

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