またリレーでお題をいただきました
昨日のいぬさんのブログで野口健さんの講演が紹介されているのを読み、懐かしい思い出がよみがえってきました。背負うものとはちょっと違うのですが。山登りが好きでネパールが大好きで、休日があれば山に行っていた頃のことです。
ヒマラヤンアドベンチャートラスト(HAT-J)が、世界各地からエベレスト登頂者を招いてシンポジウム(おそらく登山と環境がテーマ)を開催したときにお手伝いをさせていただいたことがありました。田部井淳子さんが代表を務めるHAT-Jが清掃登山を広め始めた頃にあたると記憶しています。初登頂者のエドモンド・ヒラリー卿、超人ラインホルト・メスナー、クリス・ボニントン等、錚々たるメンバーが集まり、私はヒラリー卿のアテンド係になったのです。
ヒラリー卿はエベレスト登頂のときにシェルパのテンジンに命を救われたからと、その後現地のシェルパ族の生活向上のためにずっと尽力してきました。病院や学校を作ったり、水力発電にチャレンジしたり、植林をしたり。ヒラリー卿の講演を聞いて、単なる資金援助ではなく、本当に現地の人々と何があの地域に必要なのか話し合い共にプロジェクトを推進しているんだと感激した記憶があります。
アテンド係になってヒラリー卿とじかに話す機会に恵まれたのに、当時の私は自分の英会話力に自信が持てず、人前で英語を話すなんてとんでもないと思っていたものだから、何も聞きたいことも聞けず、ただ会場内の移動のご案内をしていただけ。(あ、サインはしっかりいただいてしまいました) 当時の自分を訪ねられるものなら訪ねて、「何やってるの?」と蹴りをいれてやりたい(号泣)
それは置いておいて、極限状態を経験したエベレスト登頂者の多くが、自分は生きているのではない、生かされているんだという思いを持っていることに共感を覚えました。レベルが違いますが、私もヒマラヤトレッキングの経験が二度あります。ヒマラヤの峰々を見ると本当に神々の座だと感じます。心の中のおごりが消え、謙虚な気持ちになります。別にヒマラヤに限ったことではないのですが、自然の中で極限状態を経験すると、自分は生かされているのだという思いを持ち、生かされているからには何か世の中のためにしなければという思いになるような気がします。
また、このシンポジウムのとき、名前も出身国も忘れましたが、女性のエベレスト登頂者が「私が驚くのは、エベレストを登頂した女性が少ないということではなく、エベレストに登ろうと思う女性が少ないこと。みんな挑戦する前から、自分には無理だと決めつけている。やればできるかもしれないのに。そのことが残念でたまらない。」と嘆いていたことは今でも忘れられません。
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【今週のロシア】
世界から孤立させられつつあるロシア。
8月28日にCNNのインタビューに答えたプーチン首相の発言に、ロシアの言いたいことがみんな主張されていると思います。この数日のロシアの報道も、欧米・日本の報道も、このインタビューからの引用が多いので、ご興味とお時間があれば是非読んでみてください。http://edition.cnn.com/2008/WORLD/europe/08/29/putin.transcript/