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誰もボルシチとは呼んでくれないけれど

さるるん@ロシア

通訳・翻訳者リレーブログ

ずっと寒かったモスクワですが、今週は連日最高気温が10度を超えるという予報が出ていて、ほっとひと息です。ただ朝晩は5度前後に冷え込むようです。

寒いときには、あったかいスープがうれしい。
ロシアのスープと言えば、ボルシチ。ボルシチの具と言えば牛肉とビーツを想像しますが、義母はビーツを使わないトマト味のチキンスープもボルシチと呼んでいます。

ちなみに、スープや煮込み料理をトマト味で仕上げて、たっぷりサワークリーム(ロシアではありとあらゆる料理に使う)を入れ、ディルやイタリアンパセリのみじん切りをパラリとかけると、それだけでロシア料理っぽくなります。

義母の作るボルシチをイメージしつつ、私が手抜きで作る「ボルシチ」をご紹介します。

【用意するもの】(量は適当)
骨付き鶏もも肉
じゃがいも、にんじん、キャベツ
トマトペースト(トマトピューレよりも水分が少ない)
塩、こしょう
ディル、イタリアンパセリ等
サワークリーム

我が家の場合、3リットル鍋にたっぷりお湯をわかし、骨付き鶏もも肉2本を入れ、とろ火で1時間〜1時間半くらいかけてスープをとります。

スープがとれたら、鶏肉をいったん取り出し、身をほぐしてもどし、小さく切ったじゃがいもを投入しコトコト煮ます。我が家の場合、この段階でひかえめに塩を入れたり、入れ忘れたりしています。(粒コショウやローリエを加えたり、省略したり、テキトーです)

続いて、スライサーですりおろしたにんじん(我が家の場合、長さ1.5cm位のペラペラの千切りという感じ)と、太めの千切りキャベツを投入。

野菜が好みの柔らかさになったら、トマトペースト(トマトピューレで代用可)、塩、こしょうで味を調え、火を消す直前に、みじん切りのディルとイタリアンパセリを散らす。義母の場合は、自分の菜園で育てたハーブをブレンドした魔法のドライハーブを何種類も持っていて、それを使って風味豊かに仕上げるのですが、私は省略。

スープ皿に盛りつけたら、各自好みでサワークリームを入れて、ディル、イタリアンパセリ等のみじん切りをかけて、いただきます。とってもロシアンなお味です。

私はボルシチを作っているつもりですが、夫がそれをボルシチと呼んだためしはなく、ロシア料理だとさえ思っていないようです・・・(無言) 娘はスープをご飯にかけ、たっぷりサワークリーム(ロシア語で「スメタナ」と言う)を入れて、「スメタナご飯!」と呼んでいます。それでも、みんな大好きなメニューです。

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記事を書いた人

さるるん@ロシア

米系銀行勤務後、米国留学中にロシア人の夫と結婚。一児の母。我が子には日露バイリンガルになってほしいというのが夫婦の願い。そのために日本とロシアを数年おきに行き来することに。現在、ロシア在住、金融・ビジネス分野を中心としたフリーランス翻訳者(英語)。

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