作業の友
ただ今、短納期の仕事が中心の私にしては大型の翻訳案件に取り組んでおります。作業に3週間いただきましたが、毎日かなり気合いを入れて取り組まなければ仕上がりません。
そんなときに限って、娘の所属する合唱団のイベントが続き、この10日間に4回もコンクールやコンサートへの出場に付き添い、あちこち出かける羽目になりました。毎年2月は少年少女合唱フェスティバルのシーズンなのですが、それにしても・・・。2回あったコンクールは平日の昼だったので、親たち(ロシアは共働きが一般的)も仕事の都合をつけなければならず大変です。
ちなみに、モスクワの子どもたちの半分くらいは、放課後に近所の文化センター(みたいなところ)に合唱、ピアノ、バレエ、絵画、伝統工芸、サンボ(柔道とレスリングが合体したようなロシアの格闘技)などを習いに行っているらしいです。うちの子もそういう文化センターで合唱やピアノを習っているのですが、なんと無料です。でも、指導に手抜きなし。先生の指導は芸術性を追求したかなりきびしいもの。ロシア人の芸術に対する情熱はすごいです。この国のそういう部分を肌で感じられることは、娘にとっても私にとっても意味のあることです。
ともあれ、こうしてイベントで半日がつぶれ、その分、翻訳作業が深夜に及び、そろそろ寝ようと思ったところで「あっ、まだリレーブログ書いてなかった」と思い出し、あわててこれを書いている次第です。
さて、今回の案件のテーマソングというか、作業の友になりそうな気がするのが、嵐の曲。「Beautiful Days」(ドラマ「流星の絆」のテーマソングだった)とか、「One Love」とか。なぜか今回はそんな気分で・・・・。翻訳内容は、曲とはまったくかけはなれたものですが。
案件によっては、同じ曲ばかり繰り返し聞きたくなり、それが作業の友になったりするのです。(私は作業中に音楽をかけると集中できないので、作業の合間に聞いています)
今までで一番しんどかったのは、某社の研修マニュアル翻訳。あのときは、ニコライ・ルガンスキーのピアノ演奏ばかり聴いていました。ラフマニノフのプレリュードOp.23-5。出だしのメロディーが「ずんだらがった、ずん、ずん」と聞こえ(私だけ?)、昭和の歌謡曲のイントロか軍歌みたいなのですが、ときどき妙に聞きたくなる名曲です。ラフマニノフがどういう情景を曲にしたのかは知らないけれど、受ける印象としては、かなり疲れた兵士たちが何とか自分を鼓舞しながら進む感じ!? それがヘロヘロになりながら作業をする自分の心象風景にピッタリ。いろんなピアニストが演奏していますが、あのときの私にはルガンスキーがベストでした。何度も何度も聴いて、自分を励ましたものです。
本日の一枚の写真。
チョコエッグに入っていたチェブラーシカと仲間たち。