曜日の感覚が・・・
今日は、もう火曜日だったのね、とあわててブログを書いております。日本はゴールデンウィーク。ロシアも5月1日の「万国の労働者、団結せよ!」の祝日(メーデー)が土曜に重なったため、月曜が代休になって三連休でした。休み明けの今日が月曜だと勘違いしていました。あぶない、あぶない。
昨日のいぬさんのブログに森博嗣の名前が出てきたのに激しく反応。一時期、はまっていました。ミステリーのS&M(犀川&萌絵)シリーズ。偶然手にしたシリーズ1作目「すべてがFになる」の不思議な世界に引き込まれ、これが全10作のシリーズもので、シリーズ最終作「有限と微小のパン」は他の作品を読んでから最後に読むべきものであることを知り、次々読み進めることになったのでした。各巻平均500ページ(?)、最終作は900ページ近い全10作品を比較的短期間に読破できたのは、当時会社勤めの身だったからでしょう(文庫本は通勤の友)。今の仕事では無理だろうなあ。
犀川&萌絵がメインであるにもかかわらず、シリーズで最も強烈な印象を残す登場人物は真賀田四季。今ではシリーズ各巻の内容は忘れてしまったけれど、最終作「有限と微小のパン」のラスト数十ページの犀川と四季が美しい、美しすぎる。それまでの数千ページは、この部分を堪能するためにあったように思えるほど。逆に言えば、まず「すべてがFになる」を読み、少なくともあと2、3作は読んでいなければ、ラストを堪能することはできないと思う。しかも、「有限と微小のパン」はミステリーとしては破綻しているというか、めちゃくちゃな印象で、ラストに辿り着くまで若干苦痛だった記憶もある。でも、読み通した甲斐のある素晴らしいシーンを味わいました。
気に入った作家の作品はすべて読みたくなるのですが、その後発表された真賀田四季を主人公とした四季4部作は私には「何じゃ、こりゃ」な内容で、他のシリーズも何作か読みましたがおもしろいとは思えず・・・私に合うのはS&Mシリーズだけのようです。好きだ、と思った人についていけないと感じるのは、こういう場合でもちょっとショックです。
ついていけなくなって、ショックを受けたと言えば、高村薫。「晴子情歌」から、自分の理解が及ばなくなり、とても好きだっただけに悲しかったです。自分が情けなかったです。
別の意味でついていけないのは、澤田ふじ子。なぜ、あんなに質の高い作品を次々と生み出せるのか。作品発表のスピードに懐具合がついていけません(涙)。でも、老後の楽しみになるからいいか。ちなみに、大好きな藤沢周平の作品はほとんど読みましたが、全作読み終わってしまうのはさびしいので、何作かは読まずに老後の楽しみに取ってあります。
ついていきたいのに新作が出なくて悲しいのは原りょう(文字化けするので漢字にできない)。お願いだから書いて下さい。読ませて下さい。
筆を折ってしまったのが残念なのは、漫画家の内田善美。「草迷宮」とか「星の時計のLiddle」とか、漫画の域を超えた詩的な世界が素敵だったのに・・・。