きっかけは・・・
あいかわらず暑いモスクワ。むこう10日間の予報を見ても、35度前後の気温が続くらしい。いつになったら涼しくなるのやら。冷房のない庶民向けアパートに住んでいる身にはつらいです。仕事部屋の室温計は朝から30度超え。先週は金曜朝に翻訳納品を済ませた後、4連休が取れたので助かりましたが、この暑さが続く中で私は仕事ができるのだろうかと真剣に悩みます・・・。
モスクワには海がない、市民が利用できる屋外プールもないというのがまた残念なところ。市民はモスクワ川の土手で日光浴したり、川(お世辞にもきれいとは言えない)に飛び込んだり、噴水で水浴びしたりしています。私にはできない・・・。
そんな私の清涼剤となってくれたのが、昨日始まった月9ドラマ『夏の恋は虹色に輝く』(略して夏虹)。嵐の松潤が主演なので、これは見るしかないと思っていたのですが、もう冒頭の海のシーンから大満足。この暑さの中、私が恋いこがれている海! 夏らしくていいね。空もきれい。ドラマのテンポもいい。タイトルバックの松潤と竹内結子のツーショットって、ただそれだけで絵になる。(そう言えば、地下鉄の表参道駅が夏虹のポスターだらけになったそうだけど、テンナインの皆さんは通勤途中等ご覧になったのかな?)これから、毎週月曜日が楽しくなりそうです。
たかがドラマと言うなかれ。人生、何がどんな転機のきっかけになるかわからないもの。今シーズンのドラマでは『天使のわけまえ』も気に入っています。観月ありさ演じる主人公が「ひとつの小さな出逢いが、人生を思いもよらぬ方向へ導き、豊かにしていく」(作者談)物語です。何かのきっかけがドラマや映画ということだってあり得ます。
今私がロシアで暮らしているのだって、もとをたどっていくと仲村トオルに行き着くかもしれないから・・・。実は、仲村トオルのゴルゴ13っぽい顔の骨格が好きです。それで、1988年に公開された映画『ラブストーリーを君に』を見に行ったのです。白血病で余命いくばくもない後藤久美子を大学山岳部員の仲村トオルが穂高岳に連れて行くシーンがクライマックスの映画。ストーリーも演技も見ていて気はずかしかったけれど、穂高が美しかった。それで、自分の目で穂高が見たくて信州にひとり旅に出かけ、上高地で穂高帰りとおぼしき同年代の女性二人組を見かけ、「私も登りたい!」と思ったのです。
それで、登山を始めるようになって、ある山小屋で「この人は神様が私にくれた人だ」と思う人に出会いました。啓示を受けたように、そう思ったのです。当時の私はアラサー独身だったので、彼こそ生涯の伴侶?と一瞬はずかしい勘違いをしたのですが、そうではなくて、その人はネパールの素晴らしさを教えてくれて、私をヒマラヤトレッキングへと向かわせるきっかけになったのでした。
ネパールでは前世の家族?との出会いもあり、途上国問題に関心を抱くようになりました。これは、私の人生において大きな転機でした。途上国支援に本腰を入れるため、長年勤めた銀行を辞めて、米国コロンビア大学国際関係大学院(開発専攻)に留学しました。そして、思いがけず、ロシアから留学中だったダンナと出会い結婚するに至ったのでした。結婚後、日本で暮らしている間は途上国支援に関わっていましたが、ロシアで暮らすようになって今の日本を見ていると、途上国支援の前に、日本を何とかしなければ本当に危ないのではないかという思いが募ってきます。ビジネス翻訳を通して日本とつながりながら、日本のために自分に何ができるのか悩みながら、日々を過ごしています。
仲村トオルの大ファンというわけではないけれど、先シーズンもドラマ『チーム・バチスタ2』を見ながら、「やっぱり、この顔、好きだな」と思い、「この人がきっかけなんだよな」と思っていたのでした。