モルスでビタミン補給
モスクワは、関東の真冬のような気温が続いています。
もうすぐ冬。私がますます出不精になる季節が近づいています。
これは、10月21日に撮影したモスクワの「黄金の秋」。
その1週間後、初雪が降り、目覚めたら外は雪景色でした。
その後しばらくは雪が降る日が多かったのですが、今ではすっかり雪も消えました。外は寒いですが、室内は、各家庭では温度調節できない地域暖房(温水ヒーター)がガンガンに効いていて、暖かく、かつ乾燥しています。乾燥していると風邪をひきやすいので、私の仕事部屋は、加湿器+洗濯物の部屋干しで湿度を上げるようにしています。
また、ビタミン補給も兼ねて、この頃はモルスをよく飲んでいます。
モルスは、ロシア人が大好きなベリー類のジュースです。クランベリー、ラズベリー、ブルーベリー、イチゴ(Клубника)、野イチゴ(Земляника)、コケモモ等々、様々なベリーをブレンドしたものが売られています。普通のジュースよりもさっぱりしているので、ガブガブ飲めます。
私が好きなのは、写真右のもの。ブルーベリーの親戚のような赤い実(英語だとwhortleberry)、日本では何て言うんだろう?スッキリした味です。中央のものは、野イチゴとコケモモをミックスしたもので、甘くて飲みやすいです。左のは、いろんな種類があるよ、というのをお見せするために買ってきたもの。おいしいといいんだけど。
こちらでは、ダーチャ(別荘)の庭でベリー類を栽培している人も多いです。以前、招待されたダーチャにも写真のようなベリーがあって、早朝にご夫妻でベリーを摘んでいる姿が微笑ましかったです。ベリーはそのまま食べたり、自家製モルスやジャムにしたり。そのときは、お手製ジャムとスメタナ(サワークリーム)を添えたスィールニキをいただきました。
スィールニキは、トゥボログ(カッテージチーズ)、小麦粉、玉子、砂糖を混ぜて(レモン汁を加えると美味しい)、フライパンで焼いたパンケーキです。写真のものはお店で買ったもので形がちょっと変わっているけれど、普通は小さなハンバーグみたいな形で平たいです。こちらでは、ラムレーズン入りのトゥボログも売っているので、それで作ると、とっても美味しいです。
私がこどもの頃、身近にあったベリーのようなものは、オンコとグスペリ(函館出身者にしか通じないかも?) オンコの別名はイチイ。函館の「市木」です。ベリーの仲間ではないと思いますが、赤い木の実がたくさんなるので、こどもはみんな遊びながら食べていました。それ程美味しくはないけれど、函館っ子はもれなく食べていたはず。
グスペリのぺは、「へ」に点々(濁点)じゃなくて、丸(半濁点)です。うちの前に生えていたのですが、おそろしく酸っぱかったので、滅多に口にしませんでした。グスペリというのは、てっきりアイヌ語に由来するものだと思っていたのですが、後年Gooseberry(西洋スグリ)がなまったものだと知って驚きました。グスペリと言って通じるのは、函館周辺だけみたいです。こどもの遊びで、じゃんけんしてパーで勝ったら「パイナップル」と6歩、チョキで買ったら「チョコレート」と6歩、進む遊びがあるでしょう? あれで、グーを「グスペリ」にしていたこともあります。