BLOG&NEWS

「猫ぱんち」と癒し

かの

通訳・翻訳者リレーブログ

 先日、結婚6周年を迎えました。
 この6年間は本当にたくさんのことがありました。海外での仕事、結婚、出産、退職して帰国、失業の中の第二子出産を経て復職などなど。毎年毎年新しいことの連続でした。ちなみに結婚6周年は鉄婚式なのだとか。料理好きの夫に「鉄鍋と鉄アレイ、どっちがいい?」と私は冗談交じりに聞いたまま、結局何もプレゼントしなかったのですが、一方、夫は私に一冊の本をプレゼントしてくれました。それが表題の「猫ぱんち」(KKベストセラーズ)です。
 これは作者・小泉さよさんがネコとの生活を描いた心温まるイラストエッセイ集です。その中でネコの肉球には癒しパワーがあると出ていました。私もネコが大好き。ネコの毛アレルギーなので飼うことはできないのですが、それでも幼少期、祖父母宅に行くとシャムネコの「フローラ」相手に追いかけっこをしていました。その後暮らした英国ではお隣の家のSuki(スーキー)ちゃんをしばしわが家に招き入れ、なでたりだっこしたりして遊んでいたのでした。いずれのときも肉球というのが何ともフシギで、ネコ相手に「お手!お手!」と言って触っていたなあと懐かしく思い出します。
 さて、今やマンション暮らしでペット不可。仕事と子どもたちのことで毎日があっという間の私は、ややもすると心の中がすぐささくれ立ってしまいます。意識して癒しを見つけなければ、と思ったのが昨年の春でした。
 これはある専門家の方に言われたのですが、通訳という職業はものすごく左脳を酷使するので、右脳を普段から活性化させないと心身のバランスを崩してしまうのだそうです。だから感動する心を日々いだいていないといけないのだとか。たとえば食べたいものを食べて「おいし〜」、美しい景色を見て「わあ、きれい!」と思うことです。グロービス・グループの堀義人代表は普段の仕事における「ワクワク感」の大切さを唱えていますが、日常でもこうしたわくわくする気持ちや感性を揺さぶるものが必要なのでしょうね。
 そう意識するようになってからは明るめの服を買ったり、車の買い替えの際もメタリックレッドにこだわってみたりして心を癒してきました。先日もハードな通訳業務があったのですが、思ったより早く会議が終わったのでお気に入りのカフェへ。ラテとビスコッティで一息です。緊張していた脳がどんどん溶けてゆく感じがしました。
 そして私にとっての究極の癒しとは?4歳の息子の真っ黒いツヤツヤ瞳と長〜いまつげを覗き込むこと、2歳の娘のいまだにムチムチしたあんよをなでること、でしょうか・・・。

Written by

記事を書いた人

かの

幼少期を海外で過ごす。大学時代から通訳学校へ通い始め、海外留学を経て、フリーランス通訳デビュー。現在は放送通訳をメインに会議通訳・翻訳者として幅広い分野で活躍中。片付け大好きな2児の母。

END