オヤジの訳すオヤジギャグ
4月に入ってNHKの通訳シフトもあれこれ統廃合があったり、新シフトが入ったり。手を出したいなと思うものもあるのですが、何しろこっちも新展開を迎えたばかりなので、あまり冒険が出来ずにいました。
そんな中、CNN Student Newsというシフトに初めて入りました。学生向けのCNNニュースとのことで、内容も分かりやすく日本人の学習者にとって良い教材になると思います。
担当したニュースの中に、Rockさんという一家の3つ子が、3人そろってボーイスカウトの最高位である、「イーグル・スカウト」になったというものがありました。入隊した隊員のうちで、そこまでのぼりつめるのは50人に1人なんだそうで、それが3人同時にというのは、本当に珍しいことだそうです。
で、そのニュースが流れたあと、キャスターが短くコメントしたのですが(ちなみに、こういうコメントを、現場では「あと受け」と言います)、これがダジャレだったんですね。
「実はこの3つ子には2人お兄さんがいて、この2人もイーグル・スカウトなんです。こりゃ正にROCKですねえ・・・あの、だってそういう名前だし・・・いや、もういいです」と言って、前のめりにずっこけておしまいでした。
要は、3つ子(とそのお兄さん2人)の苗字であるRockと、「すごい」という意味のRockをかけているわけなんですが、説明的に訳している暇は全然ありません。幸い準備の時間には比較的余裕があったので、どう訳すか考えてみることにしました。
ニュースの内容にかかっていて、しかもあんまり笑えない。おお、つまり、滑ったダジャレにすれば良いということでしょうか。う〜む。
結局本番で流したのは、「これは、すごイーグル・・・なんちゃって。・・・いや何でもありません」という訳でした。
一応、放送をモニターしていたディレクターたちの失笑を勝ち得ることは出来たようです。とほほ。なお、今のところ、苦情の電話はかかってきていないとのこと。お後がよろしいようで。