それぞれのリアクション
新学期が始まってから何だかんだと仕事が重なって、おちおち寝ていられない。要領の悪さも手伝って、平均睡眠時間が4時間ぐらいで推移してきたが、さすがに体調が悪くなった。珍しく寝汗をかいて以来、気管支をやられたらしく咳が止まらない。ゴホゴホやっているうちにだんだん喉もやられてきて、声がしゃがれてきてしまった。そういうときに限って授業が重なったりして、さらにコンディションは悪くなる。
うーむ。体の頑丈さが売りだったのだが、こんなはずでは。
この週末で極力寝たところ、日曜日の昼前になった時点である程度回復してきたのでホッとした。子供たちが近くの公園まで遊びに行ったので、昼食をどうしようかと思っていたところ、郵便局に出かけた妻から、「どうせなら公園で食べない?」と連絡があった。
近くのパン屋さんで食パンを買うように妻に依頼して、卵とツナのフィリングを作り、タッパーに入れて自転車で公園に急ぐ。途中のコンビニでサラダを買い足して、15分後にはピクニックシートを広げていた。
即席のオープンサンドを頬張りながら家族4人であれこれおしゃべりをする。どういう流れかは忘れたが、「宇宙船に乗っていて、隕石が迫って来たときのリアクション」という話になった。僕が一人一人の口真似をして大いに受ける。
娘Kの場合:
「い〜んせきだー、いんせきだー♪」
最後の瞬間まで楽しく歌って、
どっかーん。
息子Nの場合:
「あっ、あっ、どうしよう。やだよう、隕石なんて、困るよう」
と、泣きべそをかきつつ、やはり隕石のコースは変わらなくて、
どっかーん。
妻Sの場合:
「えーと、隕石の衝突まであと13時間57分。それまでにやることは、と。チェックリストを作って一つ一つ達成!」
充実感を感じつつ、
どっかーん。
私、いぬの場合:
「ったく、このクソ忙しいのに、何でこのタイミングで隕石来るかなー。迷惑なんだよ、実際。あー、やれやれ」
と、ブツブツ怒りつつ、
どっかーん。
などと言ったところ、息子から手厳しいツッコミが入った。
「違うよー。お父さんの場合、隕石接近の警報がピーピー言ってるんだけど、警報装置の前に一杯資料とか本とかが山積みになって、結局気がつかずに、どっかーん、でしょ?」
ううっ。反論できない。
さてと、ある程度体調が戻ったところで、明日はNHKでの通訳をしてから授業だ。頑張らねば。
……はっ。メールが。大学の教務課からだ。
「卒業論文作成マニュアルの校正、どうなりましたでしょうか?」
どっかーん。