BLOG&NEWS

第5回 インターネットでの家探し

飯島小枝

小学校留学inニュージーランド

皆様こんにちは。前回は、無事、長期留学のためのビザが下りたところまでをお伝えしました。ほっとしたのもつかの間、次はいよいよ、ニュージーランドで住む家を探さなければなりません。2週間の短期留学の時は、2回とも、市内中心部にある家具付きのアパートを借りましたが、そのときから、いつか長期滞在するときには必ず、ニュージーランドで最も一般的な、庭のある一戸建てに住みたいと思っていました。

さっそく、ニュージーランドでいちばんポピュラーなオークションサイト、Trade Me(http://www.trademe.co.nz/)で賃貸物件のチェックを開始しました。このオークションサイトでは、小さなものは子どものおもちゃから、大きなものは不動産まで、それこそ何でもTrade(トレード=売り買い)できます。実際に売買に参加するにはサイトに登録する必要があり、ニュージーランドに住所がなければなりませんが、サイトを覗きに行くだけなら誰でも可能です。

トップページにあるReal Estate(不動産)をクリックし、Residential Property(住宅)のTo Rent(賃貸物件)を選んで、さらに自分の希望する地域(Districts/Suburbs)と家のタイプ(Property Type)、ベッドルーム数(Bedrooms)、1週間あたりの賃料(Rent per week)を入力すると、該当物件が表示されます。いいな、と思う家をクリックすると、Location(住所)、Available(賃貸開始可能日)の他に、その家の外観や内部の写真、説明文などが表示されます。住所が掲載されている場合はグーグルマップも表示され、ストリートビューに切り替えれば、実際に家の立地や外観をチェックすることも可能です。

そうしていくつかピックアップするうち、小学校にごく近いところに、4ベッドルームの家を見つけました。グーグルマップの写真で真上から見ると、家の敷地の奥にはひろーい芝生の裏庭が!この家だ、とピンときました。ちなみに、この家の賃料は1週間あたり390NZドル。当初は2ベッドルームを考えていたので当然ながら予算オーバーでしたが、食費を節約したら何とかなるかな?と考えました。ただ、この家が(その他のほとんどの物件と同様に)、家具付きではないことは気がかりでした。ベッドやテーブルなど基本的な家具がないと、すぐに生活をスタートさせることができません。

そこで、この地域に生活用品のレンタルサービスがないかインターネットで調べてみると、ちゃんとヒットしました!さっそくそのサイトに、必要品のリスト(ベッド、ダイニングテーブル、椅子、冷蔵庫、洗濯機など)を送り、見積もりをしてもらうと、1週間あたり60NZドルで、生活に必要な最低限の家具と家電製品が借りられることがわかりました。そこでいよいよ心が動き、裏庭の広いその家をTrade Meに掲載していた不動産会社のウェブサイトを探して、そこから「今日本に住んでいるが、1月末にニュージーランドに到着する。1年間滞在するので、Trade Meに掲載されていた御社の物件No. XXXを借りたいが、日本から申し込むことはできるか」という旨のメールを送りました。

すると程なくして、担当者からその不動産会社のウェブサイト経由で申込書を送るよう返事がありました。そこですぐに送付しましたが、その後しばらく返信がないので、もしかしてもう入居者が決まってしまったのでは?と半ば諦めかけました。ところが担当者は単に、忘れていただけのようです!返事を催促するメールを送るとすぐに返信があり、手続きを進めるにあたり必要という理由で、日本の現在の住所、持ち家か賃貸か、ニュージーランドで収入はあるのか、といったことを聞かれました。たぶん、簡単な身上調査だったのだと思います。それに回答すると、矢継ぎ早に、今すぐ1年間契約していいか?と返信がありました。

いよいよ契約!と心は勇みましたが、実は、この物件の家の中の写真が、ウェブサイトに一枚も掲載されていなかったのです(Trade Meに掲載される賃貸物件の多くは、ベッドルームやキッチン、バスルームなどの家の中の写真を何枚も添付して閲覧者にアピールしているのに、です)。小学校に近いという立地と、グーグルマップで確認した広い裏庭は希望通りでしたが、肝心の家の中は?という不安が拭いきれなかったので、思い切って担当者に、1年でなく、最初は3か月とか半年の契約にできないか?とたずねてみました。するとオーナーにすぐ確認を取ったようで、3か月契約でスタートしてよいとの返信が来ました。そこで、めでたく3か月の契約を結びました。

家の決定と同時に、先に調べた家具レンタルの会社に連絡すると、すぐに、入居日にすべての家具と家電製品を搬入・設置する、との返信がありました。正直、日本にいながらにして、ここまで住む家の手続きを進めることができるとは思っていませんでした!まさに、インターネットの力を実感した経験でした。

Front.jpg

1月末にニュージーランドに到着し、当初2週間は家具付きアパートに滞在。いよいよ入居の日が来て、はじめて家のカギを渡され、子どもたちと家に入ったとき、あまりの広さに驚くばかりでした。その夜は、東京の我が家の半分はあろうかという広いベッドルームに子どもたちと3人枕を並べ、広いねえ、信じられないねえ、といいながら眠りにつきました。今は子どもたちそれぞれに遊び部屋を与え、それでも余った一部屋は荷物部屋になっています。東京の自宅マンションでは、家の中を走る子どもたちをしょっちゅう叱っていましたが、ここでは走りたい放題、おもちゃも広げたい放題!お友達が遊びに来れば、家の中でかくれんぼ、裏庭ではサッカーが定番。つい最近、子どもの友達にもらった大きなトランポリンも裏庭の一角を占めています!こんなぜいたくな一軒家の経験も、ニュージーランドならではの経験です。

Backyard.jpg

それでは次回から、子どもたちと私の、ニュージーランドでの1日の過ごし方についてお伝えできればと思います。

Written by

記事を書いた人

飯島小枝

上智大学外国語学部英語学科卒。農水省の現・独立行政法人に勤務後、クイーンズランド大学院日本語通訳翻訳修士課程(MAJIT)を経て、通訳・翻訳エージェントに登録、約10年間、数社のインハウス通翻訳に携わる。2012年5月にフリーランス翻訳者として独立、同時にテンナイン・コミュニケーションの翻訳チェッカーとして稼働。2013年1月末から小学校低学年の子ども2人とニュージーランド滞在中。プロフィール画像は娘さんによる似顔絵。

END