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第4回 ビザ手続き

飯島小枝

小学校留学inニュージーランド

皆様こんにちは。今回は、長期留学に必要なビザの取得経緯をざっと振り返って書きたいと思います。

子どもたちの1年間の小学校留学に必要なビザは、子どもたちそれぞれの学生ビザと、私のガーディアンビザです。ビザ申請用紙と記入の手引きは、もともとニュージーランド大使館のホームページに掲載されていましたが、2012年10月以降は、ニュージーランドのビザ申請に関する専用のウェブサイトから情報収集や用紙等のダウンロードが可能となっています(http://www.vfsglobal.com/NewZealand/Japan/Japanese/index.html)。また、ビザ申請窓口も、現在は新橋にある「ニュージーランドビザ申請センター東京」となっています。

2回目の短期留学時に、2013年に長期留学をしたいことを学校側に伝えていたので、学校とのやりとりは円滑に進みました。学生ビザの取得には、学校から入学を認める旨のレターと学費納入の領収書をもらい、ビザ申請用紙と一緒に提出する必要があります。子どもたちが通う小学校の場合、留学生(International student)の2013年の1年間の学費は、1人につき11,100 NZドルです。2012年の11月初旬に2人分の学費を納入し、入学許可レターと領収書をもらいました。その他、学校関係の手続きでは、子どもたちが医療保険に加入することが義務付けられています。ガーディアンである私の保険加入は任意ですが、私も子どもたちと同じ保険に加入できるよう学校にお願いしたところ、家族割引が適用されて、3人分の1年間の保険料は約1,520 NZドルでした。

ガーディアンビザの申請時に添付する書類は、滞在資金証明、親子関係を証明する書類(戸籍謄本と住民票の翻訳)、日本に残る夫がサインした委任状、健康診断書(結核スクリーニング)です。滞在資金は、1か月1人1,000 NZドルを目安に計算しました。また、私たちの場合は片道航空券で入国する予定だったため、滞在費用に帰りの飛行機代を上乗せした金額で銀行の残高証明書を発行してもらいました。戸籍謄本と住民票の翻訳は、第三者に依頼する必要があったため、インターネットで戸籍・住民票翻訳専門業者を探して依頼し、それぞれに翻訳証明書を付けてもらいました。委任状は形式が指定されていなかったため、委任状の形式をインターネットでざっと調べ、それを参考に私が自分で「NZ滞在中の子どもの養育は妻に委任する」旨の英文を作成し、夫のサインをもらいました。結核スクリーニングはニュージーランド大使館指定の医療機関で受ける必要があり、私は「日比谷クリニック」へ行きましたが、必要な用紙はクリニック側で用意してくださり、とても便利でした。

ビザ申請用紙は一式がA4用紙15枚程度の長いもので、ところどころ何を記入するのか、または記入しないでおくべきか判断に迷うところがありました。そこで、疑問点をまとめて上記のサイトにメールで質問しましたが、しばらくたっても返信がないので、仕方なく電話をかけてみると、ビザ申請用紙の書き方については一切回答できないと断られてしまいました。必要ならビザコンサルタントを紹介します、と言われましたが、私はすべて自分で手続きしたかったので、自分の解釈で必要と思うところだけを回答し、該当しないと思われるところは空欄のまま提出することにしました。

具体的にビザ関連の準備を開始したのは9月中旬でしたが、3通の申請用紙の記入を終え、必要な添付書類をすべて揃えて、申請窓口にまとめて申請するまで丸2か月かかりました。万全を期したつもりでしたが、窓口に申請に行った日は、3通とも受け付けてもらえるかどうか気が気でなく、無事、受付が終了したときはやったー!という達成感でいっぱいでした。

ところがそこからまた、今度は無事審査を通過するか気を揉む日々。受付終了時にそれぞれの書類のID番号をもらい、それを使って審査の進捗状況をインターネットで追跡できると言われていたのに、1週間がすぎても「東京で受付済」の最初のステータスのままなのです。通常なら、申請書類は3日後には上海にあるイミグレーション・オフィスに到着して審査が開始される、とウェブサイトにあったので、不安になって電話をかけてみると、もうしばらく待つように言われました。それから2週間たってもまだステータスが変わらないので、しびれを切らして2度目の電話をかけると、なんと、すでに審査は終了して、ビザが貼付されたパスポートが東京に戻ってきているので取りに来るようにとのことでした。

結果的には、ウェブ上での追跡ができなかっただけで、ビザの審査には何の問題もなかったようです。ただし、今回許可された子どもたちの学生ビザは、有効期限が2014年の3月なのに対し、私のガーディアンビザの有効期限は、申請時からきっかり1年後の2013年11月中旬まで。東京のビザ申請窓口に問い合わせたところ、ガーディアンビザは現地で延長するようにとのことでした。このガーディアンビザの延長手続きについては、今後、また皆様にお伝えできるかと思います。

ビザ申請用紙の記入や必要書類の準備は根気のいる作業でしたが、一つ一つ説明に従い、自分で判断し、必要なものを揃えていけば、留学コンサルタントの力を借りなくても自力で十分対応できる範囲でした。申請が却下されたらどうしよう?という不安はもちろんありましたが、今にして思えば、ニュージーランドは留学生の受け入れに積極的な国。よっぽどの問題がない限り、ニュージーランドで学びたいという人を追い返すようなことはしないのではないでしょうか。

次回は、無事ビザが許可されてから出発までの間の、インターネットでのニュージーランドの家探しについて、お伝えしたいと思います。

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記事を書いた人

飯島小枝

上智大学外国語学部英語学科卒。農水省の現・独立行政法人に勤務後、クイーンズランド大学院日本語通訳翻訳修士課程(MAJIT)を経て、通訳・翻訳エージェントに登録、約10年間、数社のインハウス通翻訳に携わる。2012年5月にフリーランス翻訳者として独立、同時にテンナイン・コミュニケーションの翻訳チェッカーとして稼働。2013年1月末から小学校低学年の子ども2人とニュージーランド滞在中。プロフィール画像は娘さんによる似顔絵。

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