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追悼
軽井沢保養所の近くに大好きなカフェがあります。
花屋が横に併設されていて、時々ビーガンランチを食べに行きます。
カフェの下は小さな小川が流れていて、店内で水の音が聞こえています。
そこは時間を忘れるぐらい素敵な空間なんです。
帰りに花を買うのも楽しみの一つです。
山本文緒の「無人島のふたり」を読んでいると、このカフェのことが書いてありました。
私は昔彼女の「恋愛中毒」という本を読んでファンになりました。彼女はある日突然末期のすい臓がんで余命4ケ月と診断されます。軽井沢で療養しながら、その日々の様子を残した日記が「無人島のふたり」という本です。ご主人が寄り添って彼女の最後を看取ったそうです。若すぎる死でした。
彼女は闘病中でも体調のいい日に、この行きつけのカフェを訪れていたそうです。
このカフェは屋根がないので私は冬は訪れないのですが、先日防寒対策をしっかりして立ち寄ってみました。
どんな思いでこの席に座って、どんな思いでこの風景を見ていたのか考えると
胸が締め付けられるような思いがしました。
心よりご冥福をお祈りします。