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私の原風景

工藤浩美

工藤浩美の東へ西へ

ご無沙汰している間にすっかり季節が巡りました。

この季節、私には紅葉より胸に響く景色があります。

それは陽を浴びて黄金色に輝くすすきです。

週末軽井沢の近くのカフェ巡りの途中で出会った風景です。

 

強烈な既視感。

記憶の中にいる幼い私は、一面に広がるすすきの原に立っていました。

世界はまるでシャンパンの泡のように黄金色に輝いていました。

 

かすかな感情の記憶を辿ってみると、どこか不安で、少しだけ恐怖心があって、

泣き出しそうで、その反面、風に揺れるすすきをうっとりと眺めていたような気がします。

 

そこがどこだったのか?

誰と一緒だったのか?

なぜそこいいたのか?

何も思い出せない。

 

遠い昔の原風景です。

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記事を書いた人

工藤浩美

白百合女子大学国文科卒業後、総合商社勤務。
その後通訳・翻訳エージェントに2社、合計11年間勤務。通訳コーディネーターとしてこれまでに数百件の通訳現場のサポートを行なう。 2001年7月に株式会社テンナイン・コミュニケーションを設立。趣味はシナリオ執筆。

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