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沈まぬ太陽

工藤浩美

工藤浩美の東へ西へ

山崎豊子の「沈まぬ太陽」全5巻を読んでいます。たぶんずいぶん昔に一度読んでいると思うのですが、なぜか急に読みたくなりました。読みだすと面白くてとまらなくなりました。

この本はご存じの方も多いと思いますが、日本航空がモデルになっています。この物語の主人公、恩地は労働組合委員長をやっていた実在の人物がモデルになっています。

彼は「空の安全」と「社員の待遇改善」を訴え、そのために約10年間カラチやテへラン、ナイロビという海外僻地に飛ばされてしまいます。

やっと日本に戻ってきたと思ったら、あの御巣鷹山の墜落事故。
御巣鷹山の悲惨な状況の記述には、何度も泣きそうになりました。

「空の安全」を確保するため、いろんな改革を起こそうとするのですが、最後は政治家やいろんな派閥にさえぎられて、またアフリカに飛ばされてしまいます。

実在の人物は、定年後アフリカ研究家、動物写真家として後世を送られたそうです。

本当に読み応えのある小説でした。

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記事を書いた人

工藤浩美

白百合女子大学国文科卒業後、総合商社勤務。
その後通訳・翻訳エージェントに2社、合計11年間勤務。通訳コーディネーターとしてこれまでに数百件の通訳現場のサポートを行なう。 2001年7月に株式会社テンナイン・コミュニケーションを設立。趣味はシナリオ執筆。

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