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時が滲む朝
「時が滲む朝」を読みました。
ヤンイーさん、今回芥川賞を取った作品です。文芸春秋(実は愛読書)にロングインタビューが載っていました。
ハルビンに韓民族として生まれ、時代に翻弄されて生きた人です。田舎に下放されて、極貧の生活、親戚を頼って来日、昼間は日本語学校で日本語を学び、夕方から明け方まで十五時間働く毎日。
そんな時あの天安門事件が起きて、北京を放浪し、また日本に戻って猛勉強してお茶の水大学に入ったそうです。そして日本人と結婚し、離婚を経て小説を書くようになるんです。
小説は素晴らしい日本語力というか、表現力でした。
どんな逆境に生まれても、希望を失わない。そんな生き方が反映されているような力みなぎる物語でした。