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「膳所」って初見じゃ読めない

ハイキャリア編集部

拝啓!通訳・翻訳者の皆様へ

毎年言っている気がしますが、もう今年も12月になったことに年々時間が過ぎる速さに驚いています。
12月と言えば、紅白は誰が出るのかやM-1決勝、孤独のグルメは今年もやるんだろうかと年末特番を気にしたり、
年始に立てた目標をどれだけ達成できたか振り返って、どれも中途半端で、来年こそとこれまた毎年言ってる気がする反省で始まった12月です。

読書を今年の目標のひとつにしていて、なかなか読む時間をまとまって取れないこともあり実践しているのが「読まない、聴く」です。
本の内容を朗読してくれるサブスクリプションサービスのAudibleを使っており、
活字を追うのが苦手な私にはとても有難く、通勤の行き帰りの時間で気になる小説や新書、ポッドキャスト番組を聴いています。
満員電車のなかで本を開かずに済む、歩きながらも読み進められる、時間の有効活用をしている気がしてテンションが上がる、と良いことが多いです。

最近聴いた本のひとつに

成瀬は天下を取りにいく / 成瀬は信じた道をいく
https://www.shinchosha.co.jp/special/naruten/

という2つの小説があり
2024年の本屋大賞を受賞した作品で、
主人公の滋賀県大津市出身の中学生・成瀬あかりという、非凡な才能ゆえに回りから浮いてしまい、それでもマイペースを貫く女の子が主人公のお話で、京都アニメーションで学生時代を過ごした身としては涼宮ハルヒ的な内容かと思っていたのですが、
主人公の成瀬は実に堅実な生き方をしていて、興味を持ったことに対してのフットワークが軽く、
実際に大津にある(あった)西武デパート大津店(2020年閉店)が閉店するまでの最後の1か月、大津市のローカルテレビに映り続けるチャレンジをしたり、
同級生とM-1出場、少し劇中の時間が進んで京都大学受験、びわ湖大津観光大使になる等の、就活の学生時代力を入れたことで書けることオンパレードのようなキャラと、
その主人公1人称視点だけでなく、その周りの登場人物たち視点の話もある短編集の群像劇で、成瀬を中心に周りが振り回されたり影響を受けたりという点はハルヒとも似ているかなと思いながら、
「滋賀って琵琶湖の県でしょ」ぐらいにしか思っていなかった私は、主人公の地元の膳所(ぜぜ)駅に行ってみたいと思いながら読んでいました。
何か新しいことに挑戦したい気持ちになり、滋賀にも少し詳しくなれたりと、面白い作品ですのでよろしければぜひ。

また、大津駅から京都駅まで電車で10分、大阪までも1時間くらいで着けるという、関東出身者の私には分からない関西の交通事情も劇中に記載があり、
そんなに近いならいつか滋賀出発で関西縦断の旅をしたいと思い、来年の目標はそれにします。
あと今年のM-1は自分と年齢が同じマユリカを応援します。
今週は通訳部からお送りしました。

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ハイキャリア編集部

テンナイン・コミュニケーション編集部です。
通訳、翻訳、英語教育に関する記事を幅広く発信していきます。

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