テンナイン通訳部紹介:やりがいを感じる瞬間
コーディネーション業の多くはそうだと思いますが、通訳コーディネーターも基本的には目立たない仕事です。私たちの仕事の最終目的は会議が成功することなのです。そんな中でも、やりがいを感じる瞬間というものももちろん存在します。
■良いフィードバック
通訳者さんへの良いフィードバックや感謝のコメントはそれだけで嬉しいものです。そして私たちが嬉しいと感じる理由の一つは通訳者さんへの良い評価は会議が滞りなく終了したことも裏付けているからです。会議がうまくいったということは、私たちのコーディネーションが成功したということ。コーディネーターは裏方の仕事ですから直接お客様から褒められることはほとんどありませんが、通訳者さんへの良い評価にコーディネーターは大きなやりがいを感じています。
■一つとして同じ案件がない
通訳コーディネーターの仕事は本当に様々なことを要求されます。ご依頼いただく案件には一つとして同じものがないからです。定例会議のように内容が似たような案件はあれど、毎回状況は変わってきます。どうすれば最もよい形で会議が終了するのかをコーディネーターは常に考える必要があります。記憶力、想像力、提案力・・・毎日脳をフル回転させています。
■責任重大
通訳コーディネーターという仕事をあまり知らない方は、お客様からの要望を右から左に通訳者に流しているだけではないのか、とお考えかもしれません。しかし例えば同じ通訳者さんが同じ案件に対応したとしてもコーディネーターが違えば結果が違うと私たちは考えています。コーディネーターがどれだけ会議の情報や資料を入手できたかで通訳のパフォーマンスが全く変わってくるからです。会議の成功に直結するのですからコーディネーターの責任は重大です。
なにより通訳者さんはコーディネーターがどれだけ努力してその仕事に取り組んだかということを見ています。きちんとなすべき役目を果たせなければもちろん怒られます。ですが、逆にできる限りの努力をすれば自分の仕事が役に立ったとすぐに実感することもできるのです。
通訳者というのは自分の通訳スキルで生計を立てている、いわゆる専門職です。通訳部でお仕事をお願いするのはフリーランスの方がほとんどということもありプロ意識が高い方々ばかりです。ご自身の能力や立ち居振る舞いがお仕事に直結するため、毎日勉強を重ねられています。
普通に生きていてご自身の技術だけで生活を立てている方と接する機会はあまりないのではないかと思います。自分のスキルを伸ばすために日々取り組まれている通訳者の方々の姿はとてもかっこいいものです。この方たちのためにももっと努力しなければという気持ちにさせられます。通訳者さんのために頑張る、それが何よりのやりがいでありモチベーションなのかもしれません。
次回からは翻訳部、そして翻訳コーディネーターの仕事をご紹介していきます。