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タイトル 地獄の家
著者 ラース・キエデゴー(著)
訳者名 加藤 節子/リセ・スコウ/中重 桂子/澤田 由希子 (翻訳)
出版社 北星堂書店
訳者より
<この本のお勧めポイント>
写真週刊誌に取り上げられた豪邸に住む30代半ばで有数の資産家となった男とその妻と八歳の息子。はたから見ると幸せを絵に描いたような家族。ところが、男は息子に暴力を振るっていました。
本書はセレブを追う興味本位のマスコミ、児童誘拐、児童虐待、妻へのDVなど今日の日本の抱える問題を題材としています。
息子の誘拐事件を契機に浮上する夫婦の行き違いが淡々とした筆致で語られ、どんな結末が待っているかと期待が膨らむミステリ小説です。

<この本を翻訳するようになったきっかけ>
Et helvedes hus (デンマーク語原書)とは1996年語学学校の翻訳クラスの教材という形で出合いました。クラスの先生がリセで、最後まで残った生徒が中重、澤田、加藤の3人。リセ一家のアメリカ滞在、澤田さん一家の韓国滞在などありましたが、いつか出版したいと断続的に訳文の推敲を重ね、気がつくと10年の歳月が過ぎていました。昨年の夏、重い腰を上げて出版社を探し始めたところ、北星堂からお声がかかり、出版の機会を与えていただきました。

<翻訳中の苦労話>
訳者が複数なので訳語の統一には気を遣いました。地名ばかりでなく、訳語を漢字にするかひらがなにするかについてもリストを作って対応しました。方言を使う登場人物については、苦肉の策としてデンマーク語の方言を関西弁にしました。一方、今回の共訳という共同作業では、苦労は分かち合え、喜びは4倍になるというのが実感で、仲間で活動する醍醐味を十分に味わうことができました。
Akkoも読みました・・・!
本書との出会いと翻訳に至るまでのエピソードを伺っていたので、何だか四人の宝物を覗かせて頂いたようです。
ストーリーに引き込まれ、一気に読みました。夫婦間のすれ違いは、細やかな心理描写と相まって、時にどきりとするシーンも。十二年前に出版された作品ですが、現代社会が抱える闇を見事に切り取っており、何とも言えない読後感を味わうのでないでしょうか。
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